正月の過ごし方にモヤモヤ。

※2019年の暮れに執筆されたものです。


いよいよ2020年間近である。

ひとりさみしくシングルベルをかき鳴らしているうちに学校が終わり、仕事納めをして、荷物をまとめて実家に帰省する時が着々と近づいている。



しかし、ああ、初売り!

私を誘惑する魅惑の初売り合戦。


長らく私は初売りとは

ほとんど無縁な生活をしてきた。

実家にいたころは大体寝正月で、近所の神社に行って初詣をするぐらいはあまり出かけたりしない。1日は初詣、2日は旧家の墓参りと親戚中にあいさつ回り。3日は特になにをするでもなくダラダラと寝正月。


正直、このルーティーンを崩したくない。

長らくこれでやってきたから心地いいのだ。



ところが大学に入り、実家を離れて生活するようになると、なぜかここに「ショッピング」という大イベントが追加されてしまった。


とりあえず暇になったらショッピングモールに行く。そんで、色々欲しいものをねだったり、服を買ったり、色々とモノを貢いでもらうのである(言い方が悪い)当たり前だ貢いでもらわないと生活できない(どの口が言うとる)



まあ何を隠そう、一人暮らしは金がかかる。

ほしいものをねだることも滅多にできない。かといって家族にモノをねだろうとすると、現物を見せて交渉することができないので、言葉巧みにだまくらかすしかなくなる。それはそれで面倒だ。


で、私に残されたチャンスが、この帰省。


日々働いてくたくたになって、そして勉学にも励み、そしてこのカクヨムで皆さんに読んでもらうための文章をちまちまと書いておる。だから、寝正月でここぞとばかりにだらけたい気持ちもあるが、あえて元気にピンピン動いて、アピールしてモノをねだらんといかーん。



よーし、今年は何をねだってやろうかと考えながら、しかし、久しぶりに家族に会える楽しみに心を弾ませて、私は新幹線の中でも一番遅い「こだま」でちんたらちんたら田舎を目指すのだった。


―つづく―

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