番外編 第6話

六 One Life〜


 ある日曜の午後。私はカフェで一人、注文したエスプレッソを口にしていた。

 友人とショッピングを楽しんだ後に入った、とても可愛くてお洒落なカフェ【souvenir】。

 赤い屋根のその店は、内装まで細かいこだわりを見せている。私のお気に入りの場所だ。

 友人は彼と約束があるからと言って、一足先に帰っていった。幸せそうな友人の顔を見ると、何だか私まで幸せな気持ちになる。

 しかし! 私も最近は彼女に負けず劣らず、すっごく幸せなのだ。

 私は今、とても素敵な人に片想いしている。

 そんな彼に少しでも釣り合いがとれるようにと、普段から大人っぽくお洒落な友人に頼み込んで、ショッピングに繰り出したというわけだ。

 ショップ袋から覗く、大人っぽくて綺麗なワンピースに、靴に、小物。

「……気に入ってくれるかなぁ?」

 なんて一人でにやけつつ、ふと窓の外に目を向けてみた。

「ん? あの人……何だろ? 何か……」

 視線の先には一際オーラを放つ人物がいた。沢山の人達の中心にいる青年は、輝くばかりの笑顔を見せる。そんな青年の笑顔に釣られてか、周りの人達も皆、笑顔で溢れ返っていた。

 ここからは話し声などは勿論聞こえないのだが、そこにいる人達の表情から、会話が弾んでるのは一目瞭然だし、何だかとても楽しそうに見える。

「ああいう人いるよね。皆の人気者で、誰からも愛されるっていうか。けど……何だろう? 何て言うか、う~ん」

 私は肘をつき、両手で頬を包みながら、ボーッと中心にいるその人物に視線を注いでいた。

 やがて、その青年は手を挙げると……一人、人の輪から離れた。

 青年はポケットに手を突っ込みながら、リズミカルにスキップをしている。

 何か……変と言うか、不思議な人だなぁ。

 しかし、さっきからずっと気になっているのだけれど……茶色の猫っ毛で笑顔が素敵な青年は、何だかとても誰かに似ているような気がした。私はそれが気になり、つい観察を続けてしてしまう。

「あっ」

 青年はお尻のポケットの中に無造作に突っ込んでいた封筒を道の上に落とすが、既に周りには誰もいない。勿論、本人は落とした事に気付いていない。

 呑気にスキップをしていた青年は、今は立ち止まって小さな花を眺めていた。

「どうしよう……あれ、大事なものだったら困るよね? ……あ~、もう!」

 私は直ぐにお会計を済ませると、急いで外へ飛び出した。


 良かったぁ……まだいた。

 しゃがみこんで、小さな花を楽しそうにツンツンとつついている青年。私は息を切らせながら話しかけた。

「あ、あの! これ……落としましたけど!」

「……お前、ちっこくて可愛いなぁ。何て名前の花なんだろう? あ~! 花の名前、もっと勉強しとくんだったなぁ。残念、無念!」

 自分の世界に没頭して、私の声などまったく聞こえていないようだ。否、聞く耳を持たない青年に……私は呆れながらも、もう一度呼びかけた。

「そこの背が高くて、茶髪で白いTシャツ、黒のパンツにショルダーバッグ! そんでもって、今花に話しかけてる人! これ、落としましたよ⁉」

 青年はピクリと反応し、自分の姿を上下に確認すると、しゃがんだまま後ろに振り返る。

「え? もしかして俺?」

「そう! 貴方です、貴方! これ」

 私は溜息を吐きながら彼に近付き、封筒をそっと差し出した。

「……あ。あーっ! ごめん! 全然気がつかなかった。花に夢中でつい」

「大切なものだったらいけないと思って。良かった、無事に渡せて」

「大切? んにゃ? ぜーんぜん。それ、中開けてみ?」

『……え? 私が開けるの⁉』と思いながらも、『ほれほれ、早く』とか言うものだから……私は仕方なく封筒を開け、中に入ってる白い紙を開いてみた。

「……何、これ?」

「え、ただの紙だよ?」

「……だから、何で封筒の中に何も書いてない白紙の紙を入れてたの?」

「今日の占い! ラッキーカラーが白でラッキーアイテムが手紙だったんだ。で、合体させてみましたっ!」

 しゃがみこんだまま両手でピースを作り、ケラケラと笑う青年に、私は思わず苦笑いを浮かべた。

「とにかく申し訳ない! 感謝、感謝!」

 青年は立ち上がり封筒を受け取ると、おでこの前で両手を合わす。私はその仕草が何だか可愛らしくて、つい笑ってしまった。

「あれ? 俺、何かおかしかったかなぁ?」

 右手を後頭部に当て、左斜め上を見ながら考え込む青年は……やっぱり少し、と言うか……かなり変わった青年だけれど、悪い人ではない事がよくわかる。

 ……そして、誰に似ているのかもわかってしまった。

「ふふ、違うの。貴方、少しだけ私の知り合いに似てて! それでちょっとおかしかったの!」

 あの人の事を思い浮かべると、自然と笑みがこぼれる。

 ただそれだけで、こんなに幸せな気持ちになれるなんて、私は相当重症患者だ。

「……ふぅん。君はその人の事が好きなんだね?」

「そうなの! すっごく大好き! ……って、何言わせるの! いきなり!」

 青年は、『顔に出てるよ~? 幸せオーラ!』なんて言いながら、子供のようにニシシと笑う。

 彼はとても不思議で、誰の目から見ても魅力的に映るような天真爛漫な青年だった。


 彼に、封筒を拾ってもらったお礼がしたいと言われたけれど……大した事をしていない私は、丁重にそれをお断りした。

 すると、彼は近くの自販機の前に行き、小銭を入れて勢いよくボタンを押した。

「はいよ!」

 彼は私にペットボトルを手渡す。

「あ、ありがとう」

「どう致しまして! これでお礼したかんね? 後で何か請求しても受け付けないからね」

「あはは! そんな事しないってば! でも、何でオレンジなの? オレンジジュース普通に好きだけど」

「君、炭酸駄目でしょ? 顔を見ればわかる! 俺ってば、エスパーだからね♪」

「残念! 炭酸、別に嫌いじゃありません! 寧ろ好きだったりして」

「エェ⁉ 嘘⁉ って、炭酸駄目なの俺だった~! じゃあ替えっこしよう!」

『んっ』と言って、笑顔でそれを渡す彼に、私は何だかもう笑いが止まらない。

 変! 変すぎる! 変わってるよ、本当! けど……わかってしまった。この人が皆に人気者の理由。

 炭酸……別に苦手じゃないんでしょう?

 初めから炭酸とそうじゃないものを両方買ってるんだよね? 選べるように。気を使わせないように。

 そんな不器用な優しさが、本当にあの人に似てると思った。

「ありがとう!」

「い〜え♪」

 私は彼と、近くの公園のベンチに座った。

「君、名前は?」

「愛子だよ。貴方は?」

「俺の事は皆、かーくんと呼びます。よろしくね! あいあい!」

「あいあいって!」

 思わずジュースを吹き出しそうになった。

 かーくんと私は同じ十九歳だったので、共通の知り合いがいたりして話は大いに盛り上がった。

 彼はとても個性的で、ふわふわした部分もあるけど、人の気持ちを深く読み取れる優しい人だと思った。

 甘え上手、愛され上手な彼は、人気者の素質を充分に兼ね揃えてる。

「で、あいあいの意中の彼ってどんな人なの? 言っちゃいなよ♪」

 意気投合し過ぎて恋愛話まで発展しちゃう二人は、もはや初対面ではなく古くからの旧友のようだった。

「えへへ……んとね! 黒髪で優しくてかっこよくて大人で紳士的で、でも子供みたいなところもあって、そのギャップが凄く可愛いの! とにかく本当に素敵な人なんだ~!」

 私はあの夜の出来事を、包み隠さずかーくんに話した。

「『君が死んだら俺が悲しむ』、かぁ。……ふふ、何かくっさいなぁ、その人! あいあい、意外とロマンチストなんだねぇ」

「あ~、ちょっと! 意外とってどういう事よ~!」

「でも、俺も見たかったなぁ~? マスカラ落ちまくって不細工パンダだった、あいあい!」

「かーくん、殴るよ」

「嘘、嘘! 可愛いよ、あいあいは!」

「かーくんに言われても嬉しくないです~」

「それはどうもすみませんでした~」

 顔を合わせて大笑いする私達。異性というより同性のような感覚で話が出来る。単に彼が誰とでも仲良く出来るスキルを身につけているのかもしれないが、彼との会話は妙に心地良かった。

「かーくんは好きな人とかいないの?」

「んー? いるよー」

 彼は空を見上げながら、優しい表情でそう答えた。

「かーくん、好きな人いるんだ! どんな人⁉ ね、どんな人⁉」

「んっとね……水、みたいな人かな?」

「水?」

「そ、水。水のように透明で、とても綺麗に澄んでいる。美しい山に流れる清流のように……流れに逆らわず、ただ穏やかに。水は生命を生み出す。人々を癒す。誰からも必要とされ、愛される。正に彼女を表現するのに相応しいって思う」

 思わず見惚れてしまうくらい、愛おしそうに想い人を語る彼。

 彼の表情はとても優しく、柔らかい愛情の中に生まれる、情熱的な感情がヒシヒシと伝わってきた。

「優しくて泣き虫で……けど、誰よりも強くて、誰よりも美しい。そんな人だよ」

「おぉ……! かなり惚れ込んじゃってるね」

「うん。俺は彼女の事が、誰よりも一番大好きなんだ」

 極上の笑顔で、そんな風にはっきりと言い張る彼の事を凄くかっこいいと思ったし、少し話を聞いただけでもよくわかる。

 こんなに素敵な彼に、ここまで愛される女の子は、本当に幸せ者なのだと。

「あはは! かーくんも充分クサいし、ロマンチストじゃない! 人の事言えないよ?」

「あー……それ、返す言葉もございません」

 彼は眉を下げ、照れ臭そうに笑った。

「けど、いいなぁ。私もカズトくんにそんな風に想ってもらいたい」

「……カズトくん? あいあいの想い人の名前って、カズトっていうの?」

 かーくんは首を傾げながら聞き返した。

「うん! ヒトリって書いてカズトって言うんだよ」

「ヒトリって書いてカズト……そうなんだ!」

 彼が何故かとても嬉しそうににっこりと笑うから、私もつられて笑顔になった。

「かーくんの好きな人が水みたいな人だとしたら、かーくんは何だかお日様みたいな人だね!」

「お日様って俺が? ははっ、あいあいは良く言い過ぎだって!」

「だってかーくんの笑顔って陽だまりみたいなんだもん! 何だか凄く温かい。そしてね、いつも皆を優しく照らしてる……そんな感じがするの! 本当に」

「……あいあい、もしかして俺の事好きになっちゃった? ごめんね。気持ちは嬉しいんだけど俺には心に決めた人が」

「ならない、ならない」

 時折かーくんのボケにつっこんだりと忙しいが、それはそれで楽しくもある。

「じゃあさ、あいあいの好きな人は……例えるなら、何だと思う?」

 かーくんが優しい表情で聞いてきた。

「え? カズトくん? そうだなぁ……」

『うーん……』と真剣に考えて見るが、思い当たるものが二つ。

「二つ思いついたけど……駄目だ! 一つに絞れない!」

「いいから、言ってみ?」

「……んー。じゃあ、まずは星……かな?」

「星?」

「うん、綺麗で夜空で一際輝いてる星! けど、どこか儚げで、笑っていても寂しそうな時があって……それで、突然消えちゃったりしないか心配になる」

「……星か。成る程」

「あと一つはね、風! 不思議なの。どこにいても彼を感じる。暖かくて、いつだって優しく私を包み込んでくれるの。けど……やっぱり風に乗ってどこかに飛んでいっちゃわないか、不安」

 彼は、『心配や不安ばっかりじゃん!』とケラケラ笑う。

「だって、そう感じるんだから仕方ないでしょう⁉ もう~」

「そっかぁ。……じゃあ俺にも、思った事言わせてくれる?」

「? いいよ?」

「あいあいから聞いた情報でしかないけど、俺はその人の事……樹みたいな人だと思ったよ。初めは小さな芽で、弱く、脆いかもしれない。けれど、成長していくにつれてどんどん強くなって、いつかは誰にも倒されない強さを得る。……人は樹がないと呼吸をする事さえ出来ない。だから樹は……とても、とても優しい植物なんだ」

「ん? ……ん? どういう事? カズトくんはとても弱い人って事?」

「世界に一つしかない樹。『ヒトリって書いてカズト』より、ずっとかっこいいでしょ?」

「よくわかんないけど、世界に一つしかない樹か……うん、凄くかっこいい!」

 私がそう言うと、かーくんは満足そうに顔を綻ばせた。


「あ、いっけね。もうこんな時間じゃん! 俺今日、家庭教師のバイトあるんだった!」

「家庭教師? かーくん頭いいんだねー!」

「いやぁ、そんな大層なもんじゃなくてさー。友達に頼まれたの。妹、志望校相当危ういらしいんだよね」

「そうなんだ! じゃあ、かーくん先生! お勉強、頑張ってきて下さい!」

「おっす! 了解!」

 かーくんはベンチから立ち上がると、私の目の前に立ち、そっと笑った。

「今日、あいあいと会えて本当に良かったよ。ありがとさんさん」

 カズトくんより少し背が高い彼は、にっこり笑いながら私の頭をポンポンと撫でる。

 あれ? 何だかダブる……

「あいあいさぁ、もっと押して押して押しまくっちゃえばいいんだよ!」

「え? いきなり何⁉」

「だってあいあい、積極的なように見えて結構消極的だしさ? 今時珍しいよね。だから俺からアドバイス!」

「……無理だよ。嫌われたくないもん」

「何でさー?」

「思ってる事を全部そのままストレートに伝えちゃうと上手くいかないよ。単なる自己主張の激しい女になっちゃわない?」

「う~ん。……けどさ? 人生何があるかわかんないからね。今頑張らないといつか後悔するかもしれないよ?」

 かーくんは、腕を『ん~!』っと思いっきり空に伸ばしながら、こっちに振り返ると……

「俺みたいにね!」

 そう言って、笑った。

 背後に輝く太陽にも見劣りしないくらいの眩しい笑顔で。

 その言葉は、何だか少し悲しく感じるものだけど……彼の笑顔はまるで嘘偽りを微塵も感じられない。

 たまに、泣いてるように笑っているあの人とは違い……彼の笑顔は本物だった。

 それは本当に【完璧】な笑顔だった。


「じゃあね、あいあい! またどっかで会えるといいね~!」

「あ、ちょっと待っ……!」

 私が声をかけるも虚しく、彼の姿はあっという間に見えなくなった。

「行っちゃった。連絡先聞こうと思ったのに。……ま、いっか。かーくんとはまたどこかで会える気がするし。何でかな……? 何だか不思議」

『とにかく私も、一度家に帰って支度しないと!』、そう思い、私はベンチから立ち上がる。

 蝉の鳴き声が蒸し暑いこの季節を、更に蒸し暑く感じさせた。


 ――私はこの夏、色んな出会いをした。


 太陽のような青年は私の前に突然現れ、突然消えてしまったけれど……きっとまた会えるよね?

 私はそう信じてる。

『本当にいい出会いをしたなぁ』なんて、心の中で思いながら、私はゆっくりと遊歩道を歩く。

 印象深い最高の笑顔を思い浮かべながら――


***


「カズトくん、ごめん! 遅れちゃって……」

「大丈夫。俺も今来たところ」

 カズトくんは優しく笑ってそう言った。

 ……やっぱり違うなぁ。似てるようでまったく違う。

 いくら似ていたとしても、かーくんがカズトくんなら、きっと私……こんなにも好きにならなかったと思う。

 私の頭に触れる優しい感触も、

 耳を伝って心臓に直接触れる甘い声も、

 この人だけのものだ。


 けどね、私……

 日曜の夜以外の彼を知らないの。

 普段何してるかもわからないし、聞く勇気がない。

 連絡先だって知ってるのに、連絡出来ない。

 ……臆病になる。

 深入りして嫌われるのが怖いんだ。

 信用している筈なのに、いつも疑ってしまい……悲しくなったり寂しくなったり、不安になる。

 彼女でもないのに……何だか可笑しいよね。

 とても滑稽だ。好きになればなるほど、欲張りになるだなんて。

 ただの友達なら、こんな風にはならないのに。

「アイコ? どうしたの?」

「……ん? 何でもないよ?」

『そう?』と言うカズトくんの隣にそっと座り、私は夜空を見上げる。

 綺麗過ぎる満天の星空に、何だか少し泣きそうになった。


「……アイコ、今日何だか雰囲気違うね」

「え? ……そうかな?」

「うん、何だかいつもより大人っぽい。よく似合ってるよ。可愛い」

「……ありがとう!」

 彼の言葉で思わず顔が綻ぶ。幸せな気持ちになれる。

 それ以上を望むなんて贅沢だ。

「見て、アイコ」

 彼が指をさした先には、夜空に輝く夏の大三角。

 今日は星がよく見えるので、こと座のベガとわし座のアルタイル、二つの星の間を天の川が流れているのがよく分かる。

「……織姫と彦星よりずっとマシか」

「え? 急にどうしたの?」

「ふふ。なーんでもない!」

 単純なのかもしれない。けどこれでいい。

 貴方と一緒にいられるこの瞬間が、何より幸せなのだから。


***


 はくちょう座のデネブは、ベガとアルタイルよりも暗く目立たないが……それでも、必ずそこにいる。

 実際には太陽の五千倍もの光を放つ、明るい星なのだけれど……夜空では自ら、七夕伝説の引き立て役をかって出てるのかもしれない。

 ――いつも見守ってるよ、ずっと。

 

 開かれた窓から夜空を見つめる青年は、とんでもなく不器用な兄と、それに負けず劣らず不器用な女性の事を想い、空に向かって優しい笑みを浮かべた。

「……ある意味、似た者同士だね」

「先生~! ここわからない」

「……ん? あ~ごめんごめん! どれ?」


 ――優しい二人に、幸あれ。

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