第4話  探索と出会い

 ベンチを離れてすぐは散歩コースのようになっていた。公園の中は外灯がついていてハッキリと周りをみることが出来たし、道端の花壇は整えられていて丁寧に手入れをされているのが見受けられた。マリーゴールドやパンジーなど、様々な花が整列し色鮮やかに咲いていてとてもきれいだった。

 そこから少し歩いてようやく一般的な公園のような、遊具がたくさん設置されているところに辿り着いた。思わず心が浮き足立つのを感じる。

 …せっかくここまで来たんだし乗ってみようかなぁ。

心の思うまま、私はブランコに近づきそのままゆっくりと漕ぎ始めた。











一通り遊具で遊び終えた後、私はまたブランコに腰かけていた。今度は漕がずに座るだけ。

ふと、夜空を見上げて感傷に浸る。

…こんなに自由に行動したのはいつぶりだっただろう。

正直、私は中学生で、もっといえばもうすぐ高校生になるのだから今さら公園で遊びたいだとかいう気持ちはそんなになかったけれど、久しぶりに乗ってみると案外楽しくて。

やっぱりなんだかんだいって自分もまだまだ子供なんだなと思った。

でも、その反面大きな虚無感と寂しさを感じてもいた。それもそうだろう。どことも知らない場所で1人ブランコに乗っているのだから。思わず、ため息が漏れる。不安な気持ちを掻き消すようにそっと、静かに目を閉じて風に耳を傾ける。そうするとなんだか、自分がここにいないかのように感じられて心地良かった。






そのときだった。





「ねぇ。何してんの?」






夜空には爛々と煌めく太陽の光を反射した大きく欠けた月がただ一つ、浮かんでいるだけだった。





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家出JCがJKに恋する話 日本百合愛好家之助 @AMISOU

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