貴方に合わせる顔がない

アノマロカリス・m・カナデンシス

第1話

貴方に合わせる顔がないの


あんなにも強がっていた

いつだって貴方の期待に応えられると

思っていたのに


まるでダメなの

もうダメかもしれない


今までだってあったはず

いい時も悪い時も


貴方に甘えすぎていた

貴方を支えるつもりがいつの間にか

支えられていた


貴方の期待に応えたかった

貴方が私を必要としてくれている

そう思っていたけど違ったみたい

私が貴方を必要としてた


何度も何度も

貴方へのメッセージを書いてみたけど


まるでダメなの


貴方は私からのメッセージを

待っていたりするのかな


もしかしたら

初めから

期待なんかされてないのかも


なんて

そんな風に思えれば

こんなに思い悩んだりしない


貴方の思いは分かっている

分かっている

分かっているし

メッセージが来ない事も

理解してくれているはず


もう少し待っていて

いや待っていてくれなくていい


ただ

今は何も思い浮かばない


だからまだ

今はまだ


貴方に合わせる顔がない


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