第08話 残虐!海老の踊り焼き

シーン1 その辺の橋の上

 パナメイユステツォが、橋の下の川を見渡している。

パナメイユステツォ「やったようだな…」

ナレーター「パナメイユステツォの攻撃に、レッドキラーは敗れた。このままでは危険があぶない!」

 川面には波も残っていない。パナメイは、すたすたと去って行った。


シーン2 ユースティーツ基地

 一同がモニター画面を見ている。

リヒティヒ参謀「やったか?」

ただし指令「やったぞ!」

リヒティヒ参謀「この分なら例のものを使わずに済みますな…」


シーン3 作戦室

 三人が待っているところに博士が入ってくる。

博士「大変なことに!」

土方掘三「なんやて?!」

鎌倉剣子「瀞撞くんが?!」

博士「ええ…」

松沢しずく「あのバカ…」

 全員下を向いている。あたかも瀞撞の死亡が確定したかのような雰囲気で。


シーン4 河原

 川から瀞撞が這い上がってくる。

瀞撞「前進するな、不意を衝かれないために。俺は逃げたんじゃない。」

 息も絶え絶えの瀞撞に、足音が聞こえる。

パナメイ「やはり生きていたか!よかった、油断していたら見落とすところだった…」

瀞撞「しまった…もう見つかるとは…」

 瀞撞は、節々が痛そうな表情だ。

パナメイ「今度こそ覚悟しろ!」

 腕を振り下ろすパナメイ。瀞撞は転がって避け、半立ちになった。

瀞撞「嵐は強い樹を造る。覚悟するのはそっちだ!」

 ポーズをとる瀞撞。

瀞撞「正義…顕現!」

 瀞撞は変身した。

赤キラー「頭の赤さは理想の光、レッドキラーぁ!」

 組み合う赤キラーとパナメイ。赤キラーはパナメイを川に投げた。

 派手な水柱が上がる。

赤キラー「レッドボンバー設置済み!」

 爆炎を背にして、パナメイはよろよろと上がってくる。

赤キラー「とうっ!」

 赤キラーが適当に殴り蹴る。パナメイも応戦する。両者いずれも退かない。

 そして赤キラーが武器を出す。

「キラーフレイマー!炎上!」

 キラーフレイマーは炎を出した。

パナメイ「うわあああああ!」

 丸焼きになってパナメイは倒れた。

赤キラー「総括完了!」

 赤キラーは変身を解いた。そして堤防を駆け上がる瀞撞。


シーン5 そのへんの路上

 笑顔で手を振る瀞撞。その先には、迎えに来た他の四人がいた。何か話しているようだが、遠いので聞こえない。


ナレーター「レッドキラーの活躍で、パナメイユステツォは倒れた。だが油断するなキラーレンジャー。がんばれ、たたかえ、正義の戦士キラーレンジャー!」


シーン6 河原

 パナメイユステツォの指がぴくぴく動く。


-つづく-

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