「書く人」に刺さる美しい棘

一度は諦めた書くことを、情熱を再燃させ追いかけていく主人公の姿に、書き手なら胸を打たれ、あるいは我が身を振り返って反省し、そして応援すると思います。
憧れでありライバルでもある友人との関係や接し方が、とても繊細なガラス細工みたいで、傷つけない位置からそっと見守りたくなります。それだけに、ラストはじんわりと嬉しさが広がっていきました。
文章が美しく、作品に合ったテンポと雰囲気を理性的に維持し続けているところが、読んでいてとても心地よかったです。

書き手の方にぜひ読んで欲しい作品。

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