制作のことなど

時系列みたいなやつ

 6月18日夜、突如として第十回本物川小説大賞が始まりました。


 正直ちょっとヤバイなと思いましたね。というのもちょうどまた仕事を始めるタイミングだったんですよ。面接行って即内定した日の夜に本物川小説大賞始まる、こんなの完全に面白いやつじゃないですか。因みに即内定っていっても大量オープニング求人で「絶対ヤバそうな奴以外はとりあえず採っとこ!」みたいなスメルがあり、面接終了後30分でお電話来たのはさすがに面白かったです。逆に怪しまれるでしょ……逃げられ率高いってことでしょ?(人を信じる心がない)


 まあそんなわけで、実はちょうど自由時間が目減りするタイミングでの開催でした。私は時間の使い方がうまい方ではなくて、切り替えも遅いし、勤勉ではないし、先延ばし癖があって、ちょっと時間が足りなくなると割といろんな事ができなくなる方です。

 でも参加見送りのつもりは全くなくて、第八回本山らのpresentsも第一回はるかな川(実質上の第九回本物川)も参加してとても楽しかったのでやっぱり参加はしたい。

 となるとこの企画、新作進捗ケツバットですから、何か新たに書かなければならないわけです。


 さあ、そこでだ。

 すぐ手をつけられるようなストックネタがほとんどなかったんだ今回は。今回もというか。大体ストックネタっていざ使えるか吟味すると意外と使えん。

 じゃあまったくのほんとにまるまる新規に考えなくちゃならないんですか? え? つらくない? なんかこれまでに使わないである食材でできないの? 脳みそ応答して。応答がない。



 ここで前回までに判明した私のスペックを記します。


・レギュレーションに対してちょうどいい話を用意することができず、たいがい字数上限ギリギリになってしまう。

・本山川小説大賞に頻発するゴリラとKUSOの波動は身に付けてない

・自分の脳内にある情報と読み手が受け取っている情報の差を認識するのが下手


 ヤバイやつやん。

 でも参加はするんですけどね!



 仕方がねえ、ジャンルから絞ろう。そう思った私は過去作を見直しました。


第八回:SF、現代ファンタジー

第九回:現代ドラマ


 じゃあ今回はそれ以外のジャンルを書いてみるという方向性もありかな。カクヨムちゃんのカテゴリだと他は、異世界ファンタジー、恋愛、ラブコメ、ホラー、ミステリー、歴史時代伝奇、童話その他だな。この中だと……異世界ファンタジーになりますかしらねえ。



 などと考えているうちに開催発表翌日、当の主催者が超速で参加作品をブッ込んできてしかも面白いといういつものあれが起きました。

 精神的虐殺です。翌日だぞ? プロの作家が。これ、レギュレーション決めた本人だからちゃんと企画スタートしたあとに新作書いてるはずなんですよ。化け物か。いいえ主催者です。

 更に筆の早い常連さんたちが参加作品を公開し始め、嘘でしょみんなどうなってるの……おかしいのでは……と震えながらいたずらに日数が過ぎていくわけです。

 あまりにネタが出ないので入力で脳を殴ろうと思ってMIBインターナショナルとガルパン2話を観に行きましたが残ったのは「リーアム・ニーソンとマリー様は最高」ということだけでもちろん何のネタも浮かびませんでした。リーアム・ニーソンの無駄遣いやめろよ金余ってんのかよ。ベストについてたチェーンはヴィジュアル大正解だったけどな!!!!!!



 で。


 6/22までにタイトル未定(仮にAとします。本当にまるまる新しく考えたやつ)で3800字くらい書いた記録があります。

 6/24にAを全削除した記録があります。よくある。

 6/28、AとB(KAC※で没ったやつにめちゃくちゃなお直し工事を始めた。後のカラヴィンカ)の二つの作品を書きかけていて、先にできた方出そ! と考えた記録があります。バカですね。

 6/29、Aが1万字を越えています。

 迷走しています。


※KAC

 2019年の春休み時期にカクヨムで開催された、お題あり4000字縛りの短編みんなで書こうね祭りです。短いスパンで10題出ました。私も完走しております。よかったら読んでね。


 因みにAは世界滅亡百合で、BがKACの時に書けなくて諦めたカラヴィンカ。KAC時点では「声の出せない、価値のないカラヴィンカが『それでもお前でなくちゃだめなんだ』と言ってもらえるまでの話」という点くらいしか決まっておらず、今回書きながら背景とか当て字とか全て作りました。


 7/1、事故的に長髪キャラを出せることになったと書いています。これは作品Bのイールのこと。イールはこの頃やっとはっきり発生したキャラクターです。逆にいうとこの時点でまだ冒頭イールの一人称とかでもなく過去も固まっていなかった。先述の通り、当初カラヴィンカ少女側の視点で書くつもりだったのを別の話に直しているところで、まだ物語も本文もぐちゃぐちゃだったのです。

 7/2、Bが9000字くらいになっています。

 7/7、この時点でもうAは捨てBしか書いていません。まだ終盤に入ってないのに17000字を越え、また字数上限と戦う未来が濃厚になってきます。私は成長しないのか。書き終わらず18000字に。


 7/11、ついに一旦書き終わって19919字。ギリじゃねえかよ。

 でも自分的には最初にエンドマークつけて上限越してないのは進歩でした。前回も前々回もこの時点では上限を遥かにぶっちぎっており、かなり削ったり、構成自体を組み替えたりとそこそこの修正オペが発生していたからです。今回はそれがない。最初から無理矢理したからね! でもとにかく大きなオペせず微修正に集中できる、これはでかい。


 ところが悲しい話なんですが、ここで結構直しが入ります。微修正どころではないのです。誤字脱字は無限に沸いてくるし、一人称や呼び掛け方が統一されていなかったり、書き回しがくどかったり、その節長すぎでしょってなったり、この情報まだ出しちゃ駄目なやつだわってなって削ったり、これじゃ分かんないよってなって加筆したり、そのうち急に脳がエアポケットに入ってしまったり。

 エアポケット状態では下記のようなあれこれが心を駆け巡ります。


「私の性癖な話というだけで他人にとっては面白くもなんともないのでは」

「ありがちなやつで新規性がないのでは」

「誰にも意味が分からないのでは」

「御都合主義かもしれない」

「私のモラル感覚がおかしいその他の理由で登場人物が意味不明な言動をしているのでは」

「前より劣化したもの出すのやめてください(笑)って言われたらどうしよう」


 基本的にポジティヴとネガティヴの波が激しいです。情緒不安定なもんで。


 直しに一日費やして、7/12朝、通勤途中の電車の中で公開ボタンを押しました。あれさー、「まとめて公開」オプション欲しいよねー。「まとめて非公開」はあるのに。

 結局字数は19948字となり、前日最初に書き終わった時より増えてるんだよな。バカじゃねーの。相変わらずこれだよ。主催者側がせっかく親切に、

「12000~15000字あたりを狙っていくとだいたい範囲内に収まると思います」

って書いてくれてたのに、狙った結果普通にギリ。狙えてない。狙えてないよ!



 公開後、お仕事している間にPV、♥️、★、レビューなどが出現しており、めちゃくちゃ嬉しかったです。

 書いて出すと誰かが読んで反応くれるのすごいと思いませんか。すごい。

 いつもありがとうございます。

 今回も結果的に楽しく書けました。やっぱり参加してよかったです。


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