科学コラム

もりを

ロウソクの美しさ

「ロウソクは美しい」と言った物理学者がいるよ。

炎を揺らめかすその風情が美しいんじゃなく、物理的な効率と循環が美しい、というんだ。

最初の炎がロウを融かす。

すると本体にカップができて、そこに液体となったロウが湖のようにたまる。

たまったロウは、毛細管現象によって芯に吸い上げられて燃料となり、安定した炎をつくる。

ストックされたロウがなくなると、炎の位置は押し下げられる。

それに従って、本体のカップの周囲は融け、ロウのチャージが行われる。

ロウの揮発と芯の耗滅が同時に進行するため、少しのロスもなく、また炎は同じ大きさ・形をキープしたまま、ロウソクのボディは短くなっていく。

まるで整った円のように美しい「現象の循環」でないの。

・・・という本ばっか読んでる今日この頃。

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