第7話 仲直り(嘘)

 環境男はピクピクしながら横たわっている。先ほどから全く動く気配が無い。


 コイツに呟きを消して欲しかったけど仕方がない。僕は環境男のスマホを使って消すことにした。


 いや、待て。ただ消すだけだと、何かの圧力があったと思われてしまう。


 仕方がない。僕は血だらけで白眼を剥いている環境男を抱き抱え、一緒に写真を撮った。


 “パシャリ”


 よし、写真と共に投稿だ。


『さっきの投稿は嘘でござる。我輩、コイツとは仲良しでござるよ』


 環境男の口調を忘れてしまったので、適当に入れてみた。


 しばらくすると、僕の投稿にたくさんのリツイートやフォローがついた。おお、流石フォロワー53万だ。一気に拡散され、騒ぎが収まったようだ。


 と、思ったら、スウェーデンの人は無茶苦茶怒ってる。“よくもそんな嘘をッ!”とか呟いて、怒りを鎮めてくれない。でも、この怒りは僕にじゃなく、環境男に向いているみたいだ。


 あれあれ?スウェーデン人の投稿に煽られたのか、ドンドン環境男への非難が募ってきた。


 ヤバイ、炎上し始めている!どうしよう!?




















 ……ま、いいか。僕のアカウントじゃないし。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る