[-] 余談5 「相対と三角関数」

「相対」(相(あい)対(たい)するもの)と聞いて何を思い浮かべますか?


音楽では「絶対音感」と「相対音感」ってぇのがあり、

「絶対音感」は、音を聞いて音階が分かる能力のこと。

「相対音感」は、どのくらいの音か真似ることが出来るくらいの能力。

翻訳が出来るか物まねが出来るかの違いかな。


物理学(アインシュタインの)「相対性理論」ってのもありますね。

その中の理論に「光速に近づくほど時間の流れが遅くなる」というのがあります。

移動するものの中では、立ち止まっている時と同じに時間が流れているようでも、実は時間の流れが遅く(感覚が鈍く(?))なっているという理論。

例えば、ゆっくりと落下する球があり

立ち止まった状態で1mの高さから真下に落ちるまでに2秒かかったとする。

電車など移動する中でもやってみたら同じく2秒だった。

が、

立ち止まっているものからすると、移動しながらの球の動きは移動に合わせて横の動きがあり、高さ1mだけではなく落下までに長くかかっている。

球の速度に変化がないものとすると、(立ち止まっている人から見た)実際にかかっている時間と、(球と一緒に移動している人から見た)移動しながらの時間の感覚にズレが生じていることになる。


「相対」は比較して導くこと。


んで、三角関数の話!

高校生(早ければ中学生)が学ぶものではありますが、これ、

三角定規があればどんなものか解り易いんです。ニュアンスだけでも掴んでおくといいでしょう。

三角関数の基本的な三つ(sin(サイン)、cos(コサイン)、tan(タンジェント))ですが、これは直角三角形の(直角を除いた2角のどちらかの角度をキーに)3辺中2辺の比率(何対何)を求めるものです。

直角三角形の直角を右下に一辺を底辺に置いた時の左下の角が基準になります。

三角関数それぞれ頭文字の筆記体の書き順を連想していてください。

Sin(/|)、Cos(/_)、Tan(_|)

( _ … 底辺 、 | … 垂直辺 、 / … 斜辺)


直角三角形を一つ用意。三角定規…まず 30度、60度の正三角形の半分定規を用意。

右下に直角が来るように置きます。

そしてまず30度が左に来るように長い辺を底辺とします。

この時のSin(30)は、 

「= 辺/ 分の 辺| 」となります。

正三角形の半分定規で、左が30度なので、辺の比率は

/が2、|が1 となり、Sin(30)=2分の1で0.5

次に60度が左に来るように短い辺を底辺とします。

この時のCos(60)は、

「= 辺/ 分の 辺_ 」となります。

同じく正三角形の半分定規で、左が60度なので、辺の比率は

/が2、_が1 となり、Cos(60)=2分の1で0.5

最後にTanですが、これには、45度、45度の正方形の半分定規を用意。

同じく右下に直角が来るように置きます。

そして45度角どちらかを左に置きます。

この時のTan(45)は、

「= 辺_ 分の 辺|」となります。

正方形の半分定規なので、辺の比率は

1:1 となり、Tan(45)=1分の1で1.0となります。


この三角関数は、「相対」に深く関わります。

例えば、電柱に触れずに、その高さが求められます。


例えば、「(電柱の)影の長さ、影の先から電柱の先までの角度」で一つの三角とみて、同じ時間で「(比較する対象(例えば人)の)高さ(身長)、影の長さ、(角度は電柱のを流用)」

これだけの条件がそろえば、電柱の高さが求められる。

(詳細省略)


三角関数は、測量などに大きく貢献するのです。

また測量技術があれば、自分の居場所をGPSや住所表記無しに知ることも出来ます。

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