二人遊戯①
ゲームをしましょう。彼女は続ける。
「親好を深めるには色々手段があるけれど。協力して解決するゲームをするのが一番いいと思うの!お父さんは会社の研修で仕事のロールプレイング
で同僚と親交を深められたって言ってたの!」
「そ…それは目的が違うのでは?あとそれと、この部屋から出られなくなるのとどういう関係があるのですか?」
「いい質問です♪」
(○ケガミかっ!全然嬉しくないっ!)
「それが危機的状況なら尚更効果があるの!吊り橋効果ってやつよ!」
(いやいや自信満々だが、監禁って、犯罪ですよね?)
「これから脱出ゲームをします!」
「脱出ゲーム?」
「閉じ込められた部屋からいろいろなクイズを解きながら。脱出の手懸かりを見つけるゲーム」
「一緒に頑張りましょう!」
「この企画を考えたのは、福島スザクくんなの?あ…。副会長ね!なのでどういうクイズがあるのかは私は知りません」
(キラキラネームが過ぎますね。副会長)
「ちなみにに生徒会の役員達が別室で隠しカメラからの様子を見ているから。私を脅したり、乱暴したりしてこの部屋から出る事は出来ないわよ」
「しませんけど」
「知ってる♪ゲームを始める前の説明みたいなものよ。」
(見られてるの?この部屋からだよね…)
生徒会長の机の下のキャビネットの引き出しを開けると彼女は、小箱を持ってきた。
宝箱の形をしたアクセサリー入れだ。4桁のダイヤル式の鍵が、付いている。
「この宝箱の中に部屋の鍵が、入っています」
「あれ?さっき投げた鍵は?」
「あれは、スペアーキー♪ちなみに下で書記ちゃんが、拾う手はずになってるのw」
「段取りいいですね…」
「本番はゲームマスター役が、外から鍵を掛けてスマホからゲームの指示するって流れなの。今回私はゲームマスター兼務」
「本番って何ですか?」
「さあ!始めましょう!」
(スルーされたぁ)
こうして自作自演脱出ゲームが、スタートした。
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