第2話 緑茶とは

 まずは日本茶の代表格でもあります『緑茶』について、解説を入れさせて頂きます。どうぞ宜しくお願い致します。


 緑茶とは、お茶の木から収穫した新芽や葉を、蒸気で蒸したり釜で炒ったりして酸化酵素の働きを止め、揉んで繊維を壊し、乾燥さてたモノになります。


 酸化酵素の働きを止めないと、烏龍茶や紅茶になってしまいます。酵素の働きを止めて青みを残すのが、緑茶の特徴になります。





 この酸化酵素の働きを止める加熱の事を『殺青さっせい』と呼びますが、その仕方で色々と種類が変わります。


 大きく分けると、『蒸気で蒸す』のと『釜で炒る』の二種類があります。


 蒸気で蒸す工程の事を『蒸熱じょうねつ』と呼ぶそうですが、その場合は、短く30秒程度にしたモノがいわゆる「普通蒸し」とか「浅蒸し」と呼ばれ、長めに1分~2分と蒸したモノを『深蒸し』と呼んだりします。特に2分と蒸したモノは、『特深蒸し』とも呼んだりします。


 蒸せば蒸すほど茶葉の繊維は壊れますので、お茶の成分もよく抽出されるようになります。しかしその分、葉の繊維が壊れてしまいますので、製茶した段階で葉の形が崩れてしまうので、見た目は悪くなってしまいます。なので、現在では葉の形はちゃんとしていて成分の抽出が早い『深蒸し』が主流になっています。





 釜で炒る場合は『釜炒り』と呼ばれているようですが、熱した大きな鉄釜の中に直接茶葉を入れ、押さえ付けたり揉んだりしてまんべんなく加熱します。それ以外の道具は使わず素手で行うので、火傷やけどの危険もあった訳です。


 そのため現在ではあまり生産量は多くなく、逆に貴重品として珍重され、『釜炒り玉緑茶』などの名称で販売されています。釜で炒った香ばしい香りが特徴で、根強いファンも多いです。





 ここからさらに分類が別れ、『煎茶』『番茶』『粉茶』『茎茶』『抹茶』などに別れる訳です。


 それぞれについては後述しますので、そちらもご参照下さい。まだまだ緑茶について続きますよ。

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