作者つぶやき・本編後書き―エピローグまで

 こちらのページまでお越し下さりありがとうございます。こちらは後書きのようなものを書き綴ってみたところになります。

 早速、話していきましょう。




 今回の物語『the Last Lot ラスト・ロット―水色の死神と過去の継承―』は、設定の一部やシーンの一部を思いついたのは数年ほど前です。そのため、私としてはようやく物語を書き、そして終えることができた達成感でいっぱいです。

 もちろん、この数年間ずっとこの物語についてばかり考えていたわけではなく、思いついた時に少しずつ設定を作り、キャラを作っていきました。

 どうやら、私の場合、特に異世界ファンタジーは世界観や設定をある程度作り込まないと書けないようですね。そのうえ、主要なシーンや書きたいシーンなどがある程度思い浮かんでいる必要もあるようです。


 そんな風にしてできた物語であるわけですが、はじまりとしては、「主人公が主人公でない」物語があるとしたらどうなるのか、という疑問だったように思えます。オルドによる成り代わりのことですね。

 ミササギの体が水に沈んでいくシーンは、初期の頃から頭の中にあったシーンでした。ここで正体をばらして水に沈んでしまうんだな……と、何度もそのシーンを思い浮かべながら思ったものです。

 このシーンは本編で最も辛いシーンであり、私も一度ここで書くのを止めようと思いました。それでも、一度書きはじめたからには終わらせないといけない。その思いで書きました。

 作者である私に、オルドの気持ちはわかるわけがないんですよね。私は何百年も生きていないし、わかったら駄目だと思うんですよ、彼の苦しみを。

 そんな彼のことをちょっと掴めた気がしたのが、『シルワの決意』https://kakuyomu.jp/works/1177354054891834157/episodes/1177354054891834422

 のこの台詞を思い付いた時。




「……私は、もし、とかいう仮定の話は好きではないが」

「悔いることは、悪いことではないと思う」




 きっと、彼は自分が「もし」国を救わなかったら、魂喰をしなかったらなんてことは考えてはいけないと思っている。

 けれど、彼は自分がしてきたことを「悔いる」まではいかなくても、悩むことはあるのだろうと。オルドは何百年生きているけれど、確かに「人」なんだなとそこで思いました。



 物語全体の方に目を向けますと、本作品ははじめての10万文字超えになります。結果として超えすぎましたが……。

 書きながら「10万文字超える。12万文字くらいかな」と思っていたのですが、結果は約12万9000千文字。長くなりすぎましたね……。

 文字数に関しては今回の反省点です。もう少し、プロット時点での文字数の見通しと実際の文字数を合わせたいものですね。


 この物語はつまるところ、タイトルに採用した『継承』の物語だと思います。タイトルの副題を考える際に物語を読み直して、少なくとも私はそう思いました。

 最初は『薄水の意志』だったのですが「違う」と思ったわけですね。これは『薄水の継承』だと。思いにしろ、希望にしろ、意志にしろ、決意にしろ、なにかしらを受け取りそれぞれが継いでいく。

そこからさらにタイトルをわかりやすくして(2020/04/17追記)、『the Last Lot ラスト・ロット―水色の死神と過去の継承―』となりました。ラスト・ロット最後の運命から継承する物語、ということですね。


 この物語は書こうとすれば、本編に続く話あるいは200年前の話も書けるのだと思います。

 ただ、現時点ではおさまりのよいところに物語を持っていき終わらせたつもりです。この終わり方でいいのか迷いましたが、これが今の私にできる最善の終わり方だと思っています。

 そのため次に何を書くのかはわかりません。そもそも、また10万文字を書くと考えるだけで気が遠くなります(笑)。

 しばらく長編は書かないと思います。書くにしても、今度は伏線があまりなくてもいい、明るめのお話が書きたいです(笑)。



 最後に、お礼を。

 皆さんの応援やコメント、評価だけでなく、読んで下さっている方がいるとわかるだけでも勇気付けられ、どうにか更新を終えることができました。毎日更新なんて無理だと諦めそうになる度に、本当に励まされました。改めてお礼を言わせて下さい。


 本当にありがとうございました! 魂より感謝を申し上げます!



 ではこれにて、失礼します。これ以上は長すぎますし、まとまりがなくなりそうなので。お忙しい中、ここまでお付き合い下さり本当に感謝です。




 2019/12/28 泡沫 希生

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