物語を読む、その素晴らしさを再認識できる傑作ファンタジー。

 その国にただ一つの時計が止まってしまった。時を同じくして、その国の姫様と瓜二つの顔を持つ女の子が迷い込んできた──。

 ここから始まるこの物語は、作者さまの巧みな世界の描写と、生き生きとしたキャラクタたちによって「本格ファンタジー」として深い味わいを持つ物語になっています。
 これからどうなるのかというハラハラ感、この二人はどうなっちゃうのというドキドキ感、「時間」の謎はいかにというワクワク感。どれをとっても素晴らしい仕上がりです。

 読書を始めたころの懐かしい気持ち、これが胸に込み上げてくる。読書は楽しい! と再認識させてくれるような素晴らしい読書体験を、ぜひ味わって頂きたい! オススメの一作です!

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