第6話 スマホとオナポ
翌日、俺はラマニアに連れられてサンブルク王国の城へとやって来た。
ちなみに宿屋を出る時、宿屋の主人から「ゆうべはお楽しみでしたね」とか言われたが、あれは何だったんだろう?
それはさておき、サンブルク王城の中に俺用の部屋を一つ与えてもらえる事になった。
今後はここを拠点として、俺の『
いや、それだけじゃない。
俺自身の
それがこの『シェインヒール』という世界に鎮火の勇者として召喚された、俺の役目なんだ。
「選択の余地なくお主にこのような役目を与えてしまった事、心苦しく思っておったが、お主がその気になってくれて何よりだ」
ヴィアンテ様は手のひらサイズくらいの大きさになり、ちょこんと俺の左肩に座っている。
普段はどこにいるのかよくわからないが、とりあえずいつも俺の事を見守ってくれていて、何かあればこうして姿を現してくれるようだ。
「お主がやる気になってくれたのは嬉しいが、今のお主は先の
「はい。あの、大体どのくらいでまた
「そうだな、若いほど
「そんなに早く………!良かった、ゆうべ
そんな感じでヴィアンテ様と
「あ、はーい。どうぞー」
「リン様、失礼します」
入ってきたのはラマニアだった。
「リン様用のこちらの世界でのお召し物と日用品をお持ちしました」
「あ、こっちの世界の服か!確かにあまり目立ちたくないし、ありがとう」
こっちの世界の服も俺の世界の服とそんなに大きな違いは無さそうだったが、基本的な色使いの傾向が俺の世界より
服を着替え、ふとラマニアの持ってきた日用品の
「これは何?」
「はい、これはリン様用の通信端末です」
「通信端末?って事はスマホみたいな物か」
「こちらの世界では『
「へぇ~」
多少見た目が違うだけで、おそらくはスマホとオナポは同じ役割の道具なのだろう。
俺の考えを読み取ったのか、ヴィアンテ様が補足で説明してくれた。
「お主の世界では主に電力をエネルギーとして文明が発展してきたであろう。こちらの世界では
「なるほど」
元の世界でもスマホ世代で、スマホが手放せなかったが、まさか異世界でも似たような文明の利器を使う事になるとは思わなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます