第13話 偶然


ん、、、たしかに


たしかに似てるけど


姉貴の10倍以上可愛い!!


白金色のめちゃくちゃ美しい

プラチナブロンドの長さは胸下くらいまである髪

身長は160前半くらいで

透き通るような白い肌

顔は両手におさまるんじゃないかってくらいの小顔で

細くて長い首

目は大きく、かすかに茶色の瞳をしている

服装は

白いTシャツに紺色のカーディガンをプロデューサー巻きしてる

デニム生地のワイドパンツに靴はパンプス

まぁこんな格好は姉貴はしないな


可愛すぎて思わず見とれてしまった


「はい?」

彼女は見つめてる俺にたいして

不思議そうに首を傾げて

エレベーターにのった


「あっ、、、ちょっと知り合いに似てたから、すみません。何階?」


彼女は手を口元にあて

静かにクスクス笑いながら答えた

「びっくりしちゃいました。39階です。」


てか同じ階だし


「俺39階に住んでるよ。引っ越してきたの?」

「えっ!そうだったんですね、わたし3915室に今日引っ越してきた葉山 麗(はやま うるわ)っていいます。麗って呼んでくださいね!よろしくお願いします。」


彼女は抱きしめたくなるほど愛らしい笑顔をしながら言った


「麗さんね!俺は中村 一瀬です。てか俺3916号室だから隣だよ!よろしくね」


「えっ!!偶然ですねっ!仲良くしてくださいね!」


続けて彼女は不思議そうに首を傾げながら

「えっと〜なんて呼べばいいですか?」

と聞いてきた


ん?ただの隣人にそれ聞くか?

出会って間もないけど脈アリか!!

なんて久々に春の予感を感じテンションがあがっていた


「えっ俺のこと?中村でもなんでもいいよ」

「じゃあ一瀬さんって呼びますねっ!」

「お、おう。」


めっちゃ可愛いーわ!惚れた。

うん。

惚れたね


「つかめっちゃ綺麗な髪だね」

「本当ですかー!?ありがとうございます!!私美容師なんで髪の毛にはかなり気を使ってるんですよ!こんな色に染めてるんで外国人ですか?とかハーフですか?なんてよく言われるんですよー!」

「俺も外国の人かと最初思っちゃったわ」

「これでも日本人ですよー!」


エレベーターが39階で止まって

一緒に部屋まで歩いた

「一瀬さんっておいくつなんですか?」

「俺は27だよ。麗さんは?」

「23歳ですよ!彼女さんか誰かと住んでるんですか?」

「残念だけど独り身のひとり暮らしですよー」

「えっ!!そうなんですか!?ここにひとりで住んでるんですか!?凄いですね!!」

「あ、ありがとう。」


普通に純粋な目で見つめられながらそんなこと言われると照れるわ


「麗さんは家族と住んでるの?」

「わたしも独り身の一人暮らしですよ!」

「えーっ!麗さんも一人暮らしじゃん!!23歳で逆に凄いわ!」

「でもわたしはお父さんが人に貸してた部屋が空いたから住んでるだけなんですよー!だから凄くはないんですよ」

「あっ!そうなんだ」

「はい!でも独り身は一緒ですね」


なにその意味深な言い方!!!


「あっ!一瀬さん!ちょっと待っててください!」


彼女は急いで鍵を開けて部屋の中に入っていった


そういえば20歳の時に暗殺業をはじめてから

友達も恋愛も

まったく無縁のものになっていた

ただ邪魔になるだけだと

でもそういうものを求めていたのは間違いない


ただ彼女と

友達になっても

恋人になれたとしても

きっと巻き込むことになってしまうのではないか




俺は彼女の戻りを待たずに自分の部屋にはいった









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