短編CM

優姫(ゆめ)

CM、どうぞ!

真っ白な病室に響く鉛筆の音。


窓はない。外は見れない。

ひとつのベッドと机。

殺風景なのに真っ白だから異様だ。


少女が学校と呼ぶ部屋。

ただ、白い部屋。机と椅子。

先生は1人。生徒は病人。


どこかがおかしい子供たち。

体が縮んでいく少女。

だんだん、女へと変化してしまう少年。


この、奇病を特別に扱う病院。

ここが彼女の全てになった。


外へ出れない苦しみ。

友達はずっといる訳じゃ、ないのかも知れない。

でも、彼女は笑う。

涙を流しても最期には笑うのだ。きっと。


これは彼女の闘病を記した日記だ。


https://kakuyomu.jp/works/1177354054888651435


色を失う奇病に罹った少女は毎日を生きる。

貴方の当たり前が彼女の特別。

ただ、外に出るだけで…ただ、遊ぶことが…

泣いて笑って。いつかセカイの色が無くなる日まで。


貴方にはただ見ていて欲しい。

ただ、知って欲しい。

彼女が生きたその道を。

何人もの人が彼女のことを忘れても、貴方だけ、覚えていて。


もう二度と彼女を殺さないで。



365日の私

毎日夜の8時更新予定!






今日も無事に生きれた。


その幸せに気づけ。


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短編CM 優姫(ゆめ) @gomatan

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