その五、思ふにし死するもの(笠郎女)

我が形見見つつしのはせあらたまの年の緒長く我も思はむ(笠郎女)


    これあげる 会えない時も時々は私のことを思い出してよ


わが屋戸の夕影草の白露の消ぬがにもとな思ほゆるかも

    

    夕方の光きらめく草の露 私は君に恋しています



思ふにし死するものにあらませば千たびそわれは死にかえらまし


    恋しくて死んじゃうのなら もうあたし1000回くらい死んじゃってるわ



我も思ふ人もな忘れおほなわに浦吹く風のやむ時無かれ


     思うから思っていてね この風のようにいつまでもやまないで



皆人を寝よとの鐘は打つなれど君をし思へば寝ねがてぬかも


    寝る時間ですよと鐘は鳴るけれど あなたのことを考えてるの

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