VENTI *アリサ視点*

すみません、かなーり短いです。


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ずるい、ずるい、ずるい!



エリザベスお姉様は、生まれた時から公爵令嬢って言うステータスと、綺麗な顔と大きなお胸と細くくびれた腰の恵まれたお姿。 私なんか、つい最近まで平民として暮らしていたんだから! それに生まれた時から王子様と婚約しているくせに、私の大好きな大好きなエドナーシュ様とも幼馴染と言う立場を利用してお姉様の言いなりにさせてるのよっ!


本当に、なんてずるいお姉様!


私はお姉様の部屋を出ると、足を踏み鳴らしながらお父様を探した。 はしたない?淑女らしくない? そんなこと知らない。どうでもいい。


いくつかお父様が居そうな部屋を探し回り、最後に書斎のドアを開けると、奥の机にお父様が見えた。 お父様の姿が見えた途端に私の目に涙が溜まる。早くお父様になんとかしてもらわなきゃ! 私の事が大好きなお父様ならきっとなんとかしてくれる。 


「お父様ぁー!」



お父様を呼びながら近づくと、お父様は両手を広げて愛おしそうに呼んでくれるの。



「アリサ、おいで」



私がお父様に抱きつくと、優しく抱きしめて、頭を撫でてくれた。



「可愛い私のアリサ。 今にも泣いてしまいそうじゃないか、一体どうしたんだい?」


「うっうっ..... お姉様が.... 」


「.....エリザベスか... アレがお前に何かしたのか?」


「ひくっ…ひっく… わ、私がエドナーシュ様をお慕いしていることを知ってらっしゃるくせに… お一人でエドナーシュ様のお茶会に行ったの… わ、私のことが嫌いなのよ…!」



お父様が私の流れてきた涙を指で払ってくれて、優しい声でたずねてくれた。



「そうか… アリサ、それでお前はどうしたい?」


「わ、私は… 私もエドナーシュ様とお話が…したいです…」


「ふむ… オルベール公の息子はまだ婚約者が決まってなかったな… アリサ、お前は話ができればいいのか? それとも婚約を望むか? 私はお前が望むことは出来る限り叶えてやりたい。 どうしたいのか言ってごらん?」



できればエドナーシュ様とお話ししたい。 会ってお話して、あの麗しいお顔で笑いかけてほしい…。

でも、そうか…婚約… エドナーシュ様は婚約者がいないのね。 それなら私がなってもいいわよね? 


ああ、もし本当にそうなれたら…! きっと幸せで死んでしまうわ!



「婚約…できるの?」


「お前が望むなら私が叶えてあげよう。 お父様に任せなさい。」


「ありがとう! お父様大好き!」



お父様に満面の笑みでぎゅっと抱きつく。 ふふ、お姉様になんかエドナーシュ様はあげないんだから。




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