第20話 エピローグ :人形劇

ある一軒家にパトカーが止まってる



警察が奥の部屋へと歩いていく




奥の部屋にいたのは暗い部屋に一人佇む女性






警察「…………やはりあなただったのですね、墓荒らしの犯人は…………






「天乃神 生界」さん」





生界は警察の方を振り向き狂ったように笑い出す。





生界「あはははははあらお客様



黄泉子ちゃん、お茶を出してあげて♪」






震えながらも警察は伝える決心をする





警察「…………いい加減に目を覚ますんだ生界さん…………黄泉子ちゃんは事故でもうこの世にいない!!




ここにあるのは…………














あんたが他人の墓穴から掘り出した無数の遺体じゃないか」







そう,それが物語の真実



生界→黄泉子の母親、母手一人で黄泉子を育ててきたが黄泉子は事故に遭い死亡、その事がきっかけで生界は精神が崩壊、黄泉子の遺体を「生子」と名づけ可愛がる





黄泉子→生子の本当の名前、事故に遭い死亡


自分の遺体に「生子」と名づけられる







壊羅達その他人物→他人の墓穴から掘り出された他人の家族の遺体達を生界が名付けて遊ぶ



脱落の順序→この世界には火葬はなくそのまま遺体は土に埋められてしまうため、当然腐敗は進む。脱落の順序とは腐敗で骨になっていく遺体の順序である。





バトルの多すぎる省略→生界の狂った精神でまずちゃんとしたバトルなどできるはずがなく、バトルスピリッツも「黄泉子が好きだった遊び」でしか認識していないために生界自身はほぼやり方を知らない。いわば「子供が怪獣のソフビにウルトラマンのソフビをおりゃ~!!とぶつけるようなもの」の感覚である。





つまり今までの物語は









「最愛の娘を失い狂った母親が娘の事を忘れられないため、墓穴からたくさんの遺体を持ち運び娘の遺体と娘の好きだったカードで遊ぶという遺体達の人形劇」



だったのである





黄泉子の遺体を覗いて全ての遺体は腐敗した



転がっているのはもはや誰が誰の者かわからない者達の骨





そして黄泉子の遺体もとうとう…………腐敗を始めたのだ





生界は台所からナイフを持ってくる






生界「そうねえ……黄泉子ちゃん、いいえ



あなたは生きる子……「生子」ちゃん



あなたが行きたい所ならママも一緒にいくわ」






警察「!!気を確かに持つんだ生界さ……」






ぐしゅっ






警察の必死の説得も空しく





生界は自らをナイフで貫いた





愛していた娘の上にかさなるように…………死亡した。





生界「生子ちゃんの大好きなおかずの入った…………お弁当……持っていくからね」




それがこの物語の真の主人公であり全ての元凶である者の……最後の言葉だった。

















………………って、感じの最後だったんだけど、正直困るよねママ




勝手に「生子」なんて名前つけられても困るっつーの






ん?私?






私はこの物語の最初から最後までを傍観していた「黄泉子」だよ!!





家のママがごめんね~あーんなに変な人になっちゃって。




大体生子って何よ「生きる子」って死んでる時点でもう生きてないっつーの!!




なんか壊羅とかいう遺体と恋愛関係になったりしてたけどあんなの全然タイプじゃないしママが「彼氏でもつけてあげた方がいいから」って勝手な被害妄想でやったのよ!?信じられる!?






…………んー、まあいいかそろそろ成仏の時間だから現世にとどまってる時間も無くなってきてるし。もっとあなたとお話したかったけども速めに逝っちゃうね!! バイバイ!!








…………あ!!成仏する前に最後に1つ



















今この作品を読んでるあなたはほんとに生きてるあなたなのかしらね? 案外もう死んでたりして ふふっ♪












~ Fin ~













  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

バトルスピリッツ世界創造(ワールドジェネレイト) あはれなり @S02

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ