Epilogue 其後

 あの後、私らは心ゆくまで打ち合った。それこそトレーニングルームがぶっ飛ぶんじゃないかってくらいにはな。


 だが前みたく無茶苦茶に破壊するなんてことはなかった。つまりはルナが本能を己の物に出来てきてるってことだ。


 それからあの幼い存在についても聞かれたが、はっきり言って私にもよく分からん存在だと言っておいた。それが役目を終えて消えたってんならそれでいいだろうとも言った。

 自分を守る為に自分が作った存在なら別に消えたとしても自分の中には何かが残ってる筈だしな。


 まぁ、ルナも完全回復、私もそこそこなんでお互い仕事に向かったりなんだりしてる。ルナは組織の仕事なんかやる必要もないだろうがヒマ潰しと調整の為だそうだ。

 ……私も似たようなモンか。


 私、カイト、ヴェイン、ルナで集まって飲み会なんかも最近はよくやる。

 ルナは酒が回ると泣き上戸なのか笑い上戸なのか何なのか分からない様になる……つまりは面倒くさくなる訳だが別段悪い気もしない。この面子で酒を飲めるのが楽しいのさ。

 それにしたってヴェインとルナはなーんか不思議な関係っぽい。こりゃ一発やってるかもしれんな。


 ん? オペレーターから連絡が来たぞ?

「はいよー、なんだぁ」

『仕事が入りましたよ』

「げぇ、マジか」

『でもちょっと変わってますよ、この仕事』

「何が?」

『四名が指名されています。貴女とカイト君とヴェインとルナですね』

「ほーこれまた贅沢な指名だこと」

 よく分からんが特殊な仕事なのは間違いねぇ。なら行くしかない、か。


「よーし、オペレーター。準備するわ」

『はい。では後ほど』



 さあて、次はどんな事が起きるやら。

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化物少女K -Struggle For Instinct- 物書未満 @age890

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