第8話

日本最強 貝塚軍


ヤクザ、自衛隊、警察、陸、海、空軍数ある日本組織の中でも史上最強と呼ばれる軍隊、SAT特殊部隊がある。

貝塚軍はそのトップに君臨する極秘プロフェッショナルチームで編成されている。

その軍を束ねる特殊部隊隊長が貝塚である。

貝塚は僅か2歳足らずにして軍隊のいろはを叩き込まれていた。

貝塚の祖先は、第二次世界大戦のパラオ=マリアナ戦役の最後の戦いであるアンガウルの戦いで活躍した旧日本軍(大日本帝国陸軍)の元軍人の1人に亜人と呼ばれた不死身の男がいた。日本軍1400人VS米軍2万2000の圧倒的不利な状況で戦い抜いたのだ。

銃撃を受け、体に穴が開くほどの爆撃を受けるも蘇生し続け最後まで生き延び司令官を目指したという伝説の逸話がある。

貝塚は軍隊最強の日本兵を先祖に持ち幼き頃からその戦術、死して尚戦い続ける不死身の血を引き継ぎ戦う事だけを教わって育ってきたエリート中のエリートである。

貝塚が13の時の話だが、世界の中でも最悪の組織で有名なアルサードと呼ばれるテロ集団がある。貝塚は13という若さにありながら特殊部隊の1員として対アルサードの戦場に立たされる事になる。貝塚にとって初めての戦場にもかかわらず、貝塚は銃弾を受けながらも笑いながら敵を絶滅させ1部ではあるが制圧に成功したのだ。その時の大人の隊員が口を揃えて言っていたのが「あいつは人間なのか?」とその不死身な戦いぶりを作り物の映画を見ているようだったとその戦慄の状況を語っていた程だった。その後貝塚は今日に至るまであまりにも人間離れした戦闘ぶりから特殊部隊の中でも極秘とされ世の中から隠され続けてきた。

2019年12月某日、イタリア南部にて爆撃テロが起きていた。貝塚軍はイタリアより応援要請を受けテロ組織アサルト軍本部を突き止めたとの情報からアフガニスタン北部にあるサンダハールに来ていた。

貝塚「まずは情報を確かめる必要がある、うかつに騒ぎたてればやつらの思うツボだからな。」部隊の中にはガラベイヤと呼ばれる白生地の服装を纏った現地の人間も何人か混じっていた。武装した人間は特に目立つ為、武貝塚を始め他4名くらいの精鋭者で1チームを組み計4チームくらいだ。その内外に出るのは貝塚が率いる1チーム。その他3チームは建物で待機し情報を集約、連絡網を敷いている。動きがあればすぐに貝塚に連絡が入るようになっている。

貝塚「周辺を探る!高村と影井は俺に続いて援護しろ、蒲田は背後からの攻撃に備えろ。よしっ、行くぞ!」

隊員「はいっ!」

集落の路地裏を大勢を低く小走りで進む隊。周辺は隊を見るなり怯えて鎮まりかえっていた。

貝塚「銃を持ってるやつは構わず撃て!だが、村人は絶対に撃つな!慎重になっ。。」

対象物がある手前の角にたどり着く。

貝塚が息を潜め握り拳を挙げ、隊員がピタっと止まる。静寂が辺りを包み息をすれば呼吸が響くように思えた。

貝塚は左、右と二本指で指示し隊を分け更に大勢を低く静かに歩き出した。

丁度ドラム缶が3つ程並んでいる丁度死角となる所で止まる。そこから覗くと対象物が見えるとこまで来ていた。

貝塚が静かに覗くとライフルを片手にしたガラベイヤ姿の兵士らしき者達が3、4人正面玄関らしき門扉の前でウロウロしているのが見えた。貝塚「そっちからはどうだ?」左に分かれた高村に合図で聞く。

高村「人質が見えます」顎を掴みながら答える。人質がいるという合図だ。

貝塚は何か変だと感じ始めていた…

「様子がおかしい…」

あまりにも簡単すぎるのだ、ましてやこんな死角となる所があり、中の様子が丸見えな訳がないと思ったのだ。

後ろで背後を見ている蒲田が村人が何か合図を送っているのに気付いた。

蒲田「隊長!罠ですっ」

すかさず貝塚が後ろ手に横に振り、隊員に合図を送る。分裂フォーメーションの指示に隊員達がバラける。

その時だった、

ドドドドド、タタタタタタタタタッ…

銃声が響く。

貝塚「やっぱりか!おいっ、銃弾に備えろ!」後ろ手に下げる合図をしながら物影に潜む。隊員達もそれぞれ物影に潜んでいる。

ドドドドド、タタタタタタタタタッ…

三度銃声が響く。

高村「クソがっ!」

タタタタタタタタタッ…高村が応戦に入る。

続けて影井も応戦する。タタタタタタタタタッ…

辺りが煙と火薬の匂いに包まれ、激しい打ち合いが始まった。

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未来が見える男 るろのべ @rurosnove

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