密閉された少女の箱に

美しい物語だと思う。思春期にある少女の、同性への愛、性愛を通じて文章は淡々と綴られる。その中に、清らなもの、淫らなもの、邪悪なもの、残酷なもの、とりどりの感情が溢れて、それはまるで、宝石箱の仲の煌びやかを見るようだ。この作品はR18とするより、純文学に分類するのが正しく思える。殊に様々なアカを巧みに操った最新話の内容は「このみしぐれ」と並んで圧巻である。