第3話 お題:2番目

【KAC2】二番目


 編集部より

 ***

 目立つのが嫌だからあえて1番の座を譲るチート能力者、好きな人と仲は良いけれど本命は自分ではない2番手ポジション、常に1位を奪われ続けたシルバーコレクターが遂に打ち勝つ下剋上モノ、などなど。

 ジャンル不問。「2番目」な何かをテーマにした作品であることが条件です。

 ***


 二つ目のお題を見た時にね。

 思ったんさ。


『編集部、早速ネタに困ったんかい』


 だって、じゃん!

 二つ目のお題が『二番目』って!

 安直過ぎやしませんかカクヨム編集部!!


 まぁいいや。

 よし、ネタは『2番目』やな。

 そう思って、早速考え始めた。


 が。

 集中して考える時間が取れない。

 当たり前じゃ!

 平日だからなっ!!


 1作品目みたいに、腰を据えてじっくりネタを練りたいのに、仕事中はプログラム構成の事を考えなきゃいけない。

 そんな時間とれんわ!!!


 もともと私は、ストーリーを書く時はオチを思いついてから、それを深掘りして、そこに至るまでの過程を考えて書くという事をしてるのに。


 そもそもネタについて考える時間もとれない。

 だからオチすら思いつかない!!


 アワアワしたね。

 2回目早々にアワアワしたよ。


 どうしようどうしよう、

 焦った私は、編集部からのメッセージに引っ張られる事となる。

 それは


『好きな人と仲は良いけれど本命は自分ではない2番手ポジション』


 そこから安直に思いついたのがコレ。



 一番になれないのなら。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054888786914



 なんで引っ張られた元ネタが甘酸っぱい感じなのに、こんなホラー作品になったのかといえば。

 私の性根が闇属性だからですね、はい。


 二番目

 ↓

 一番になりたくてもなれない

 ↓

 そんな競争の激しい世界の話

 ↓

 競争が激しいといったら女の園ハーレム

 ↓

 女の心の闇と一番になりたくてもなれない状況

 ↓

 その結果は……


 って感じで雑な感じで考えてったんですよ。


 書いてアップしたはいいけど、全然納得いってなかったんですよね。

 皆勤賞の為には何でもいいから書かなければって焦ったけど。

 いくらなんでもコレはどうなんだ? と。


 結果を見てみると、意外と反応は良かったんですが。

 個人的に納得いってなかったんです。


 なので。

 帰宅後(深夜)風呂にドップリ浸かりながら考えたんです。

『2番目』の種類を。


 そしたら、ふと気づいたんですよね。

 私の敬愛するRPGゲームについて。

 ドラクエ。

 あれって、1のストーリーでは、主人公は『伝説のロトの血を引く勇者』なんですよ。


 つまり。

 最初じゃない、一番じゃないんですよね。


 そう考えると。

 RPG系のゲームって、強くなる為のダンジョンや仕組みが世界中に散らばっていて、それを攻略していく事により、結果強くなって魔王とかと対峙出来るようになるのです。

 じゃあ。


『そもそも誰が、何の目的で、ダンジョンにクリア可能な仕掛けを作ったのか』


 そこから発展させた話を追加で書きました。



 伝説の勇者

https://kakuyomu.jp/works/1177354054888794564



 伝説が、どうして『伝説』になったのかを書いた作品です。


 結構お気に入りなんです。

 重い設定なので、あまり読んでくれる人は少なく。でも、読んでくれた方々からお褒めの言葉を頂いて、有頂天になったりならなかったり。いや、なった。


 不思議な現象で。

『一番になれないのなら。』の方がPV数は多いんです。

 でも『伝説の勇者』の方がレビュー数は多いという。

 面白い結果になりました。



 さて。

 調子こいて睡眠時間削って2作品も書いて。

 私は自信をつけてました。

 こんな短い時間に2作品も書いちゃうなんて、自分凄い!

 もしかしたら、それが注目となって……


 なんて甘い事をちびっとだけ考えていたら。


 また、他の方の作品に、高揚した気持ちを消し去られました。綺麗に、それはとても綺麗に。


 その作品はコレです。



【KAC2】桃尻ももじろう

https://kakuyomu.jp/works/1177354054888793701

 越智屋ノマさん

https://kakuyomu.jp/users/ocha



 チクショウ!

 また越智屋さんだよっ!!

 この人苦手なモンとかねぇのかよっ!!


 あの、超絶有名な童話『桃太郎』をベースにしたメタギャグだよ。シンデレラとかもなんでか混じってくるんだよ。

 しかも。

 畳み掛けるんだよ、ネタを。

 一行に下手したら複数ネタをぶち込んでくるんだよ!

 笑ったよ!

 一行ごとに笑ったよ!!

 悔しいぃぃぃ!!


 そして。

 コレにも衝撃を受けた。



 貢院の怪

https://kakuyomu.jp/works/1177354054888800861

 古月さん

https://kakuyomu.jp/users/Kogetsu



 私は全然詳しくなくて、出てくる言葉が何となくしか分からなかったんだけど。

 多分、古代中国の官僚の試験を受ける主人公と、そのライバルのお話。


 もうね。

 マジでビックリしたの。

 こんな話が、まさかwebサイトで無料で読めるって事に。

 コレ、教科書に載ってる話じゃないの? ってレベルだったんだよ。


 しかも。

 確かに出てくる言葉とかは難しいんだけど、でも読めるんだよ。意味が分かるの。

 レビューにも書いたんだけど、

『教科書の漢文を、優秀な友人が私に分かるように噛み砕いて教えてくれてる』ような文章なんさ。難しいのに読みやすいとか、意味分かんないよね。

 それに、たった4000文字弱なのに、ストーリーが分厚いんだよ……凄いんさ。



 全く種類の違う二つの作品に衝撃を受け、

 そして

 凹んだね。

 2つ書けたってさ。

 意味ないんだって。


 ベッコベコに凹まされて。


 それでも、『まだ2回目だからさっ! 大丈夫だよっ!』と、なんとか自分を奮い立たせて、次のお題を待ちましたよ。


 そして、ね。


 次。


 魔の3回目。


 私は次でとうとう地獄を見る事になった。

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