恋する旅レシピ

hana

第1話

「吉野さん!また両面コピーの向きが

違うよ!!もう会議に間に合わないんだけど?!」





「すみません、すぐにやり直します!」






あーぁ、またやっちゃった。。



両面コピーって難しい!

いっつも裏面がひっくり返っちゃう。





あと、会議に必要な資料は

前の日までに教えてくれたらいいのにな。





昨日確認したんだけど、

急遽足すものができたんだって。








時間がないから

もう印刷したやつを使うって

言われちゃった。









吉野リサ、24歳。


社会人になって、

3年目の春になろうと

してるのに。




全然できるようになったお仕事って

ないな。








何なら、事務だし

新卒の子の方が、可愛くて

お仕事ができて、ニコニコしていて。





私なんかより、よっぽど

皆さんの役に立ってる。








ここにいちゃいけないのかな。





といっても、大学生の時には、


必死に就活をしなかったから、







今からお仕事を探すって、


私にとっては、ハードルが高すぎるな。








いつもの通り、怒られたりすると

頭の中で、ぐるぐると考えてしまって、


気がついたら

終業時間になっていることが

よくある。



もちろん、この日もそう。









定時にささっと

逃げるように帰る。







今日は金曜日だ。

金曜日は、ちょっとだけ嬉しい♪






それは、好きなお花屋さんに

寄り道すると決めているから♡





丸ノ内で働いていると

銀座にすぐ行けるから、

それは嬉しい!





今週は、凹むことが多かったから

お花屋さんに行って、

春のお花を買って





お気に入りのカフェで

ミルクティーも飲んじゃお♪

まだまだ寒いからね。




うん、ちょっと元気が出てきた!



さぁ、今から「私だけの華金」だ♡

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る