『カタリ』and『バーグさん』

別所高木

第1話 元旦が誕生日

リンドバーグさんの誕生日は1月1日である。


12月31日23時59分57秒

3・2・1・お誕生日あけまおめでとう・・・


おめでとーおめでとー

部屋中におめでとうがひろがる。


「誰!?誰かあけましておめでとうって言わなかった?」

リンドバーグは犯人探しに辺りを見渡した。


毎年の事なので、わかっていることなのだが、リンドバーグの誕生日カウントダウン会では、0:00にあけましておめでとうと言うのはNGなのだ。

そういうルールに決まっている。


毎年の事だが、1年に1回の事なので、誰かがそのルールを忘れている。

参加者はお互い顔を見合わせている。。。


そして、毎年の儀式がはじまる。


リンドバーグの声が響く!

「しかたがありません。

全員、目を閉じて!

誰にも言わないから、間違えた人、正直に手をあげて!」


部屋の中が沈黙に包まれた。。。


「わかりました。手をおろしてください。今年もあなただったのですね。2年連続はかんしんしませんね。

でも、正直に手をあげてくれてありがとう。

みんな、目を開けて。

誕生会の続きをしましょう。みんな笑顔でね。」


和やかに、誕生会は進んだ。


「さぁ、みなさん。次はケーキですよ。」


ぎくりっ!

会場の空気が凍った。


部屋の電気が消え、ローソクを灯したケーキが入場してきた。

はっぴばーすでーつーゆー♪

はっぴばーすでーつーゆー♪

はっぴばーすでーディア リンちゃーん♪

はっぴバースデーツーユー♪


リンドバーグがかわいらしく、ローソクを吹き消した。

「あけまして《お誕生》おめでとー!」


おめでとーおめでとー

部屋中におめでとうがひろがる。


「誰!?誰かお誕生日って言わなかった?」

リンドバーグは犯人探しに辺りを見渡した。


毎年の事なので、わかっていることなのだが、リンドバーグの誕生日ケーキの後はケーキのローソクを消した後はにお誕生日と言うのはNGなのだ。

そういうルールに決まっている。


毎年の事だが、1年に1回の事なので、誰かがそのルールを忘れている。

参加者はお互い顔を見合わせている。。。


そして、また毎年の儀式がはじまる。


リンドバーグの声が響く!

「しかたがありません。

全員、目を閉じて!

誰にも言わないから、間違えた人、正直に手をあげて!」


部屋の中が沈黙に包まれた。。。


「わかりました。手をおろしてください。また、あなただったのですね。連続は、かんしんしませんね。

でも、正直に手をあげてくれてありがとう。

みんな、目を開けて。

誕生会の続きをしましょう。みんな笑顔でね。」


和やかに、誕生会は進んだ。


「さぁ、みなさん。お正月だから、お雑煮ですよ。」


ぎくりっ!

会場の空気が凍った。


みんな辺りに目配せしてタイミングを計った。

「せーの、お誕生日あけまおめでとう・・・」


おめでとーおめでとー

部屋中におめでとうがひろがる。


「誰!?誰かあけましておめでとうって言わなかった?」

リンドバーグは犯人探しに辺りを見渡した。


毎年の事なので、わかっていることなのだが、リンドバーグの誕生日お雑煮の後はケーキのローソクを消した後はにあけましておめでとうと言うのはNGなのだ。

そういうルールに決まっている。


毎年の事だが、1年に1回の事なので、誰かがそのルールを忘れている。

参加者はお互い顔を見合わせている。。。


そして、またまたの例の儀式がはじまる。


リンドバーグの声が響く!

「しかたがありません。

全員、目を閉じて!

誰にも言わないから、間違えた人、正直に手をあげて!」


部屋の中が沈黙に包まれた。。。


「わかりました。手をおろしてください。また、あなただったのですね。連続は、かんしんしませんね。

でも、正直に手をあげてくれてありがとう。

みんな、目を開けて。

誕生会の続きをしましょう。みんな笑顔でね。」


和やかに、誕生会は進んだ。

次々と同じパターンの儀式がが続いたが、一度として全員成功することはなかった。


そして、お誕生会はいよいよ最後の儀式をむかえた。

初日の出だ。


誕生会の参加者全員で、夜明け前の館の屋上にあがった。

東の空が明るくなってきている。


遥かかなたの山々の稜線が輝き始めた。


しかし、今年の誕生会は、まだ一度も儀式を成功させていない。

このまま終わるのはあまりに後味がわるい。

メンバー全員がそんな風に考えていた。


緊張感はピークに達した。


東の山のから太陽が姿を現した。

「お誕生日おめでとう!」


おめでとーおめでとー

屋上におめでとうがひろがった!


そろった!

全員そろった!

全員正解だ!


やったー!

なんかしらんが、えらい達成感だ!

みんなが、歓喜した!

みんなが、涙した!

1年の初めに凄い一体感を感じた。


「みんなありがとう!ほんとにありがとう!

私、これから今年は幸せな1年になると感じた。

ほんとにありがとう。」


誕生会は無事に終了して、みんな帰途についた。


リンドバーグの館から帰宅するとき、カタリィ・ノヴェルは、友達に話しかけた。

「最後にみんなそろってよかったね。」

「ほんと、全部失敗だったらどうなるんだろうって心配したよ。」

「でも、毎年だけど、リンちゃんの誕生会って一体感を感じるよね。」

「いつも、思うんだけどさ、あの間違ってる声ってリンちゃんの声に似てない?」


カタリィ・ノヴェルは急に凍りついた。

まさか!?


「もしかして、リンちゃんみんなの一体感の為に演出してたりして?」

「まさかー」

みんな笑いながら帰っていった。


みんな楽しんでくれたかしら?


おしまい

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