カタリです! バーグさんです!

告井 凪

俺の名はトリ。世界をさすらうフクロウさ。よろしくな


「みなさんどうも! カタリィ・ノヴェルです! カタリでいいよ!」

「こんにちは、バーグさんことリンドバーグです!」

「ヘイ! ときどきフクロウ、な、ト・リ・DA・ZE! よろしくぅ!」


「トリさん……キャラおかしくないですか?」

「初めてボクのとこに来た時は、汝の左目になんたらの力を~とか中二な感じだったよ」

「キャッチコピーとも全然違います。サギですね」

「フクロウだぜ! 細かいことは気にするなYO! せっかくの三周年、アゲてこうZE!?」

「私は構いません。でもトリさん、あとで怒られても知りませんからね」

「説教なんて怖くねぇ! どんとKOI!」


「まぁそのへんはどうでもいいんだけどー。ボクたちなんで呼ばれたの?」

「カタリさん、そこは気にしてはダメです」

「えぇ? トリさんのキャラは気にするのにそこは気にしないの? バーグちゃん」

「せっかくの出番です。ようやく表に立てるのですよ。理由なんてなんでもいいじゃないですか」

「まるで今まで表に立ってなかったみたいな言い方やめよ、バーグちゃん」

「SNSなどではトリさんがメインで宣伝し、フクロウかわいいなんて言われて愛されています。マスコット人形まで作られました。よかったですね」

「バーグちゃん」

「トリさんは素晴らしいですから、当然の結果なのでしょう。一方私たちはキャラこそ作られましたがその後の露出が少なく今回ようやくこうして」

「バーグちゃんストップ!」

「それ以上はNOだ! 危ないぜ!」

「危ない、ですか? はぁ……」


「ヘイヘイ! 早速お便りのコーナー、いってみよう!」

「あ、そういうノリなんだ」

「お便りなんて募集したんですか?」

「野暮なことは言わねぇZE! 届いた便りはその中DA!」

「うわ、いつの間にボクのカバンに!?」

「用意がいいんですね、さすがトリさん。お便り書いたのもトリさんですか?」


「バーグちゃん、そのへんで。えーっとまず一つめが……ペンネームNさん。作品をボツにした話」

「いきなり重たそうなお話が来ましたね」

「Oh……さっそく読んでくれるかい、カタリィ」

「オッケー。『先日、書いていた作品を自らボツにしました。書き出しはいいペースだったんですが、途中で筆が止まってしまい、それから気分が乗らなくなってしまったのです』」

「まぁ……。集中力が足りなかったのでしょうか」

「そういう話じゃないと思うZE! カタリィ続きを!」


「『一度プロットを見直して、中盤辺りから書き直したのですが、やはりダメでした。そこで気付きました。自分で、この作品が面白くないと感じてしまっていることに。それがボツにした理由です。自分の判断は間違っているでしょうか?』」


「とても真面目な方みたいですね」

「考え過ぎちゃったのかねー」

「そうかもしれないな。みんなもっと自分の作品に自信を持ってもいいんだぜ……? 世界はキミの作品を待っている!」

「お、トリさんがもっともらしいこと言ってる」

「DA・GA・NA! 自らボツにすることも、ひとつの勇気! 気分が乗らない、書いてて楽しくなくなった、面白くないと思ってしまった! その感覚だってキミの大事な部分だろ? それを信じてボツにすることは、決して悪いことじゃないZE!」

「おぉ……」

「もちろん、すでに公開しちゃってる作品ならどんな形でも完結させるべきだと思うけどNA! 未公開ならボツって新作にGOだ! どんどん書いてけ!」

「トリさん、思ったより真面目なご意見ありがとうございます。書くための時間は限られていますから、新しいのを書いていくのはいいことです」

「というわけでNさんも頑張ってくれよな? じゃあ次のお便りカタリ!」


「いぇーい! ちょっと乗ってきた。次は、ペンネームSさんお便りだよ!」

「カタリさん、トリさんみたいにならないで大丈夫ですよ」

「読むよー。『先日、よく行くマク○ナルドが閉店するという張り紙を見てしまいました』」

「オウマイガッ!」

「『愛用しているのに困ったことになりました。どうしたらいいでしょう?』」

「え……小説もカクヨムも関係ないですね。次いきましょうか」

「いつも行く店が閉店しちゃうと、とっても悲しいよな。わかるぜSさん」

「あれ、私のことスルーですか?」

「俺はお前の味を忘れないZE」

「マク○ドナルドですよね。他の店舗に行けばいつでも同じ味が食べられますよ」

「あ、続きがあったよ。『ちなみに近くにも店舗(二つも)あるので、今度からそこに行くようにします』だって」

「自分で結論出してるじゃないですか!」

「そうなのか! よかったな、Sさん。でもやっぱりベストプレイスな店が無くなるのは辛いぜ。新しい出会いがいいものになると、トリも願ってるZE!?」


「次に行きましょう。カタリさん、まともなお便りはありますか?」

「というかあと一つしかないよ」

「関係ないお便りならもう終わりにしましょう」

「ちゃんと読めYO!」

「ボツにするのもひとつの勇気です」

「OH! やるな、バーグ! カタリィ頼むぜ!」

「はいはい。ペンネームKさん。『カクヨムで連載しているのですが、読んでくれる人が少ないです。打ちきるべきでしょうか?』」

「……何故、重たいのか関係ないのかの二択なんでしょう」

「わかる、わかるぜKさん! なにをやってもPV増えないと悩むよな? 全部やりきってないんじゃないかって思うよな? ハンパなことやってるんじゃないかってさ!」

「そこまでネガティブにならなくてもよくない?」

「原因としては、やはり宣伝が足りないんじゃないでしょうか。あとは魅力的なタイトルやキャッチコピーを」

「バーグちゃんは相変わらずズバズバ言うねー」

「でも違うんDA! 人には向き不向きがあるからな。そういう場合は場所選べ? それも違うんDA!」

「トリさん、なにが違うのですか?」

「自分自身を知ること大事! 周りとやり方違って当然! お前は頑張っているさ!」

「でもこの人さ、読者が増えないのを悩んでるんだよね」

「読者が増えないのは悲しいよな? 感想・レビュー・無いのは辛いよな? でも読者ゼロじゃないんだろ?」

「読んでくれる人が少ない、ということはそういうことですね」

「だったらそこは続ける勇気! 楽しんでる人がいるんだぜ? 忘れてないか、楽しんでもらいたいという気持ち!」

「トリさんがカッコよく見えてきた!」

「書いてみようぜ最後まで! 思い描いた物語! キミの中にあるもの吐き出しちゃえよ! 終わらせるのはそれからDA!」

「私も、お話が途中で終わってしまうのは悲しいです。読者がゼロではないのなら、頑張って続けてみるべきだと思います」

「そうだよね。最後まで書いたら、なにか変わるかも」

「その通りだZE! 書き終えたキミは、必ず成長してる!」


「思ったよりまともな終わりになりそうですね。安心しました」

「確かに。最初はどうなることかと思ったよ」

「なにか不安なことでもあったのか? 細かいことは気にしない!」

「トリさんのノリがものすごく不安でした。でもこれで私たちもようやく表に立てましたし、個性を出すこともできたんじゃないでしょうか。これなら三周年企画の最後は間違いなくこの」

「ストップ! バーグちゃんストップ! ……ボクはバーグちゃんの発言の方が心配だったよ」


「ようし、締めるZE! 二人とも挨拶よろしく!」

「あ、はい。今日のお相手は、バーグさんと」

「カタリとー!」



「我が名はトリ。闇に潜む漆黒の賢者フクロウ」



「「トリさんキャラブレブレだってばー!!」」

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カタリです! バーグさんです! 告井 凪 @nagi_schier

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