二章 夏休み編

第7話  終業式のち拉致

俺の心の中は晴れやかだ。なぜ晴れやかって?それは...。

ついに終業式なのだ!そう終業式なのだ!


今日までがすごく長かった...。

先輩たちに追いかけられたり、追いかけられたり、追いかけられたりしたからだ。......なんでだろう、すごく泣きたくなってきた......。


「よお!晴人はると今日、終業式終わったら

遊ぼうぜ!」

「いいぜ、どこで遊ぶ?」

話しかけてきたのはまことだ。

あいつも、一見普通に見えるが心の中はウキウキしてるな。


「は〜い。みんな並んで〜」

先生が並ばせ始めたな。

「ならこの話は後でな」

「おう!」



そして長い終業式が終わり放課後...。


「ようやく終わった〜!なら遊びに行こうぜ、晴人!」

「いいぜ!なら行こう」

そう言いながら教室を出ようとしたら放送がなった。


「一年A組一条晴人さん、今すぐ校長室に来てください。

繰り返します...」

あれ、なんかすごく既視感デジャヴを感じるなー。


「......お前、次は何をやらかしたんだ?」

真がジト目で見てくる。なので俺は慌てて弁解した。

「俺は何もしていないぞ!だからそんな目で見るな!」

「お前、前も呼ばれたじゃないか」

「あ、あれは!部活をサボっただけで!」

お、覚えていやがったのか真。いや、当たり前か...。

「今回も部活関連じゃないのか?」

「ま、まさか〜。俺、行ってくるよ!

今日は遅くなりそうだから帰ってて!」

俺は呼ばれていたこともあり早歩きで校長室に向かっていった。




俺は今、校長室の前にいる。俺の心はいまやドンヨリしている。

「はぁ...。今回はなんで呼ばれたんだよ...」


そう言いながら校長室のドアをノックした。

「一年A組一条晴人です。入っても宜しいでしょうか?」


すると中から渋い声で「入れ」と聞こえてきた。

毎回思うけどさぁ...。校長先生ってヤクザの組長みたいだよね。


そう思いながら入ると後ろからいきなり黒い服を着た人から押さえつけられて口を布で塞がれた。もちろん抵抗したけど布に何か染み込ませていたみたいで、すぐに気が遠くなっていった。

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