第2話 消えた犯人……

 白昼堂々と街角で、その事件は起こった。



 不意にビルとビルの狭間の小さな路地から女性の悲鳴が響いた。



「キャァァァ~ーーーーー……!!」



 即座に悲鳴を聞き付け、付近の通行人らが駆けつけると高齢の女性が頭部から血を流して倒れていた。




 七十四歳の女性がビルの屋上から落ちてきたコンクリートの破片に当たり頭部に怪我を負ったのだ。

 



 すぐにビルは封鎖され犯人は逃げようがない。

 しかし屋上は、数日前から通行禁止になっていた。もちろん、誰かが通った形跡はない。


 すぐさま防犯カメラもチェックしたが怪しい人物は見つからない。



 犯人は、そのビルから忽然こつぜんと姿を消したのだ。



 多くの住人らや防犯カメラが取り囲む中、犯人は、いったい何処へ消えたのか。



 だが犯人は意外なモノだった。




 数日後、事件を聴いた『ショパン』は、たちどころに『解決』してしまった。




 まさに10秒探偵【ショパン】が誕生した記念すべき最初の事件だ。









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