第15話 チャラ男達のLV上げ

 囚われの美女達の適性検査は、意外と言うか当然と言うか、超絶美女のお姉さん、オリビアさんのみ魔法適性が有りました、貴重だね。

 亡くなったお父さんが、弓の名人だった板胸のエルザさんが、当然弓の適性、うん!弓を射る時胸が邪魔しない、うってつけだよ!!

 エルザさんには、弓と矢筒を、オリビアさんには、無難な風のロッドを装備して貰い、残りの5人には、取り合えず銅の剣を装備して貰いました。


 私とミューとパイが護衛同行し、LV上げに向かいます。

 オメガ達には、銘々アッシュウルフ狩りに向かって貰います。

 こちらは、グラスドッグでLV上げです。

 チャラ男も含め、皆LV1、2です、出来ればワームでLV3位にしたいけど、この近くに居ないのではしょうが無い。


 草刈りした場所に着きました。

 皆にアダンの実を、湯水のごとく連投して貰い、取り合えずLV3、4になってから、其々の武器で戦って貰う予定です。

 グラスドッグ3匹が、早速現れました。

 8人皆、必死の形相でアダンの実、連投してます。

 トゲトゲ狂犬の迫力、最初は恐怖感じるよね!!


「うん!大丈夫そう!」

 8人で2~3匹のグラスドッグ狩りです、危なげ無く狩っています。


 流石チビでも男の子!チャラ男が最初にLV3に成りました。

「チャラ次からは、剣で戦って!」

「おぅ?出来るかな?」

「アダンの実も最初に使って、留めに剣を使えば?」

「おっ?そうする!!」


 チャラ男はまだまだ、ぎごち無い動きですが、順調にLVを上げています。

 次にオリビアさんとエルザさんが、殆んど同時にLV3に成りました。

「エルザさん、弓を構えて!!次からは弓の攻撃に替えて!!」

「オリビアさんは、風のロッドを構えて、風を飛ばして!!最初は風で吹き飛ばすイメージで!!」


 何とか残りの5人も、LV3に上がりました。

「皆も、留めに剣を使って!!」


 ふう!意外とLV10に成らない、トムさんも私のLV上げ、こんな感じで退屈な時間過ごしたんだろな。

 あの時は、必死で気付かなかった、今更ですが、感謝しなくちゃ!!


「ん?チャラ!LV10に成ってる!!」

 雷の剣の威力だね。

 グラスドッグごとき、LV3で両断してた。

「うん!!チャラ男はもう大丈夫!!!」

「勝手に一刀両断繰り返していて!」


「オリビアさん、風で薄い刃をイメージして、放ってみて!!」

「え?薄い刃?」

「そう!!軽くて薄い刃をイメージして放つの!!グラスドッグを切り刻む感じ!!」

「ん~~っ!!!」

「そうよ!!その銚子!!!」

 オリビアさんの魔法も、大丈夫みたい。


 そろそろ、皆アダンの実や丸薬99個になって、持てなく成ったみたい。

「ミューはアダンの実、パイは丸薬受け取ってあげて」

 皆から回収して来ました、凄い量だね。

「あれ?チャラ99個以上持ってる!!」

「おっ?そう言われると、俺99個の縛りが無いぞ!!!」

「私が連れて来た、異物だからかな?縛り無しのチートだね!!羨ましいぞ」

「えへへっ俺チート、ぐふっ、むふふ」

「チャラ気持ち悪!!!」


 チャラ男がLV15に成ったので、取り合えず今日は終了。

 エルザさんがLV14、流石弓の名人の娘、オリビアさんがLV13、うん風の刃の威力だね、他の人もLV10か11に成ってる。

 LV上げ遅い人も9には成ってる、ひょろりとしたノエルさん。


 帰るまでがLV上げ、帰りはノエルさんを重点的にLV上げします。

 その前に「皆不味いけど、丸薬飲んで!!」ノエルさんは特に、気付けばちょっと危険な状態HP10切ってる、8しか無い。

 皆不味そうに、丸薬飲んでる、うんわかる、涙目になる位に不味い。


 帰りは道から外れ、グラスドッグとモクを狩りながら帰りました。

 長身のノエルさん、力強く剣を振り舞わし、無事LV11に成りました。


 帰ってビックリ、魔法剣士のニューとアサシンのシータがLV32にシグマ、ファイ、オメガがLV31に成ってる!!

 どんだけ滅茶なLV上げして来たの?

「あれ?皆Gとアイテム拾わなかったの?」

「アイテムボックスに入れてる!」

「へ?·····皆アイテムボックス持ってるの??」

「大体LV20でアイテムボックスのスキル取れるの!!」

「ミューとパイは?」

「「·····あっ!使える!!」」

「良いな、皆アイテムボックス持ちで」

「あっ!今鑑定したら、俺持ってたアイテムボックス」

「チャラァずるい!!」

「LV15じゃ、たいした事無い容量だぞ」

「それでも、ずるい!!!」


 異物チャラ男は、ヤッパリチートでした。


 明日は、皆でアッシュウルフ狩りに行きましょう。


 と、言う事で、夕食作りです。

 美女達、皆が手伝うと言ってくれた。

 人海戦術で、ジャガイモニンジンのかわ剥き、それからざく切りにしてもらう。

「オメガ!香辛料落とすダンジョンで、カレー粉って出ない?」

「有ったと思う、荷物漁ってみる」

「え?有るの?」

「えーと·····此だ!!」

「わっ!!!ほんとにカレー粉だ!!今夜はカレーシチューだよ!!!」

 美女達は、カレーを知らない、皆怪訝そうな顔してる。

 小麦粉をフライバンで煎ります、次にカレー粉を入れ、更に煎ります。

 もう、カレーの良い香りが漂っています。

「うんたまらん!!」

 大鍋2つの野菜が半煮え状態、ここでタップリ小麦粉カレーを、ダマに成らないよう入れて行く。


 見ていて、ノエルさんが、ずば抜けて手際が良い。

「ノエルさん、焦げ付かないよう、この鍋のカレーかき混ぜて!!」

「はい!」

「かき混ぜてたら、とろみが出て来るから、底が焦げ付かないようお願い!!」

「底からかき混ぜる、はい!!」

 もう1つの鍋にも、カレーを入れる、ユックリかき混ぜる。


 オリビアさんは、料理絶望的なので、声掛けない。

「エルザさん、フライバンでパンを焼いて貰える?」

「はい、何枚焼きます?」

「え~と16人だから32いや40枚焼いて、釜戸3つで誰か手伝って貰って!!」

「はーい!」

「よし!!後はジックリコトコト煮込むだけ、ん?少し塩コショウ追加」


 ノエルさんの方も、味きき、うん、こちらも塩コショウ少々追加。


「皆出来たよ~~食べよう!!」

「ノエルさん、そっちも並んでる人に、カレーシチューよそって!!」

「はーい、皆器出して!」


 部屋に入らず、ここで皆銘々食べ出した。

 この匂い嗅いだら、たまんないよね!!


 あれ?美女達には、不評?何か恐る恐る食べてる。

 あっ!勢いが増した!!美女にあるまじき勢い、掻き込む勢い!!!

 良かった、美味しいよね、カレー。

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