第12話 傭兵達を鍛える

 結構自由に入れるようになったね。

 毛布にくるまった、雑魚寝状態の目覚めです。


 皆はまだ睡眠中、20万G以上入ってる革袋を確認、数えるの面倒な位ギッシリ入ってる。

 魔物が落とす、1G硬貨しか無い世界って、不便だね。

 10G硬貨、100G硬貨、1000G硬貨が有れば·····愚痴を言ってても作業は終らん!!

 1000枚入る小袋に数えて入れて行く。

 100G山一つ作り後は山を揃える。

 小分けしてる、ジャラジャラの音で皆目覚めたようです。

「ミアさんお早う!」「オメガさんお早う」

 オメガさんの巨体が、何をしてる?って感じで、覗き込んで来ます。


「眠りの邪魔した?」

「いや!檻の中で充分休養出来てる、食っちゃ眠の繰り返し、身体も鈍るさね!!」

「それはお金かい?見たこと無い硬貨だ」

「ここミネルバロードでは、ゴールドが貨幣名、オメガさんの国ではゼニーでしょ?」

「おっミアさん詳しいね!」「「「「手伝おうか?」」」」

「頼むわ!この袋に1000枚入れて!!」

 皆でやると、あっと言う間に201個の袋と、521枚のGを数えおわりました。


「これが今の軍資金の全て、皆には暫く身体を鍛えて貰います」

「どれ位鍛える?」

「そうね、LV20位かな」

「何度も言うが、そんなの10年掛かるぞ」

「ニューさん大丈夫、微妙に個人差はあっても、2日でLV上がるよ」

「··········?」


 朝食は、宿屋の隣の大衆食堂、不味くは無いが美味くも無い、一食10Gだからこんなもんか·····サラさんの料理食べたいよぅ。

 パイもお代わりしなかった、美味しく無いと食欲も出ないか。


 熊さんが、元々持ってた武器と言って、渡してくれたものを皆持ってる。

 ニューさんは魔法剣士の剣、シグマさんは背中に背負う巨大剣、シータさんは左右の腰に着けたアサシンナイフ、ファイさんは魔導師の杖、オメガさんはメリケンサックのような拳宛てを両拳に、皆防具が無い。

「防具を買いに行こう!」

「ミアさん、防具は誰も着けんよ!動きが悪うなるから」

「革の鎧位、防具着けようよ!!」

「革の鎧って、ミアさんが着けてるみたいなの?」

「·····やっぱり要らんわ、シータや私は特に不要だね」

「「「私達も不要です」」」

「お金の心配しないでよ、盗賊団のお宝奪い取る予定だから」

「金の心配じゃねぇ、私らの戦いかた見たらわかる!!」


 ミラさんの所に寄り、馬車から必要な物を取り出した。

 私の身体位の、大荷物を背負った姿に、皆呆れ顔です。

「ミア持とうか?」

「皆には、戦って欲しいから、ミューは弓の邪魔になるでしょ」

 街を出ます、向かう先は草原です。


「じゃあ、軽くグラスドッグ狩りから、様子見てアッシュウルフ行ってみる」


 背の高い草を、バッサバッサ刈って行く、皆で刈るとあっと言う間にテニスコート位の広場が出来た。

 早速グラスドッグ5匹が現れた。

「一人1匹ずつ倒して!!」

 ファイさんが、風魔法で1匹引き裂いた。

 シータさん速い!アサシンナイフ二刀流で1匹の首を落とす。

 ニューさんは、剣に炎纏わせ1匹焼き斬ってる。

 シグマさんは、おもむろに抜いた巨大剣で1匹叩き潰す。

 どっしどっし歩いて行った、オメガさんは1匹の頭を殴り、粉砕してた。


「皆凄いね!LV3とは思えない」

「「えっ?ミアさん私らのLV解るの??」」

「あっこれからはミアで、呼び捨てで良いよ、皆も呼び捨てにするから」

「で、LV解るよ、鑑定かな?そう言うスキルだよ」

「「「それで最初の時、LVが低いって言ってたのか!!」」」

「ミアのLVは?」

「ミューとパイ皆一緒にLV上げしたから、同じ28だよ」

「う~んLV28は無理!!だが頑張って、少しでも追い付く」

「この銚子なら、余裕で上がるよ、ミューとパイも実質3日位で上げたよね?」

「「うん!!」」

「へ??3日?」


 順調にグラスドッグ倒し、LVも7か8に上がってる、宝箱のGや丸薬は倒した人に持って貰ってる。

 私は直ぐに持てなくなるから。

「そろそろ、アッシュウルフの森に移動するよ!!!」



 かさ張るけど、馬車から鍋と豆干し肉、担いで来たんだ。

 勿論豆は水にかしてじゅうぶん麩やかせてる、重さは殆んど感じ無いけど、亀の甲羅みたいに担いだ、邪魔な大荷物、皆なに酔狂なって目で見られてた。

 釜戸を組んで、大鍋にはパイの水魔法で満たしてもらい、豆を煮込む、干し肉を削ってタップリ入れた。


 ミューとパイに、辺りを警戒して貰ってる。

 オメガ達は、アッシュウルフ狩りに向かって貰った。


 ごった煮煮込んで居る隣の釜戸で、甘く無いホットケーキ(パン)を焼く。

(一人2枚ずつで良いかな、20枚焼いて置こうパイが凄く食べそう)

 豆のごった煮、美味しく出来上がった!!

「皆!!昼食出来たよ~~帰って来て!!!」

 獣人は耳が良い、聞こえてるはず。

 うん、皆帰って来た。

「ん?2時間位の間に、どれ位のアッシュウルフ狩ったの?」

「「「数えて無い」」」

「50頭位かな?」

「皆凄い!!LV18か19に皆上がってる!!」

「「「「「へ??」」」」」


 始めて美味い物食えたって、豆のごった煮凄い好評でした、丼で配ったのに、パイはお代わりしてた。

 パン20枚と、大鍋いっぱいのごった煮、綺麗に皆が食べ尽くしてくれました。

 余っても困るけど、皆お腹いっぱいになったのかな?


 荷物は鍋とフライパンだけに成ったので、私も食事休憩が終わって、アッシュウルフ狩りに参加しました。

 皆のLVが20か22に上がり、私やミューパイはLV30に成りました。

「「「本当に簡単に上がるんだ!!」」」

「皆が頑張ったからだよ!普通はこんなに狩れないよ!!」

 目的は達成されたので、街に帰り食料品を大量に買い込み、ミラさんの所に行き、荷馬車に積み込みました。

「一緒に行く」ってグズるミーシャちゃんを宥め、盗賊退治に向います。


 出掛けに熊さんが、そいつらが持ってた物って、渡された物は味噌、醤油、砂糖に塩コショウ等調味料でした。

 獣耳ハーレムには、調味料の出るダンジョンが在るけど、良く持ってた!!

 塩位しか存在を知らない、ミネルバロードの住民は使い方知らないよね、貴重な調味料、宝の持ち腐れだよ。

 有り難く受け取って出かけました。


 盗賊団のアジトはなんと、スクルド神殿の直ぐ近く、神殿詣りの人々を物色し、襲って居るそう、ボスがヤケッパチで教えてくれた。


 夜目が利く皆を頼りに、夜襲を掛ける事にして、今は日が暮れるのを待っています。

 日が暮れるころ飯を食い、酒を飲むだろうから、酔いが廻る2時間後が夜襲決行時間予定です。


 ふと気付きました、スキル同行って何??

 LV30になったから?変なスキルが付いちゃった。

 スキルLV1、1名同行。

 詳細見ても、何の事かわからん。

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