第8話転職

有休が残っていたので、一ヶ月程度は、

ゆっくりできた。


趣味に時間を割いたり、友人と出掛けたり、翌日仕事だからと考えずに行動できることが久しぶりで、楽しかった。


あまりブランクが空くと、仕事に対するモチベーションが下がりそうだったので、徐々に就活はしていた。


とある会社に履歴書を送り、面接を受け

無事に内定を貰った。

そう、これが大失敗だった。

もう少し余裕を持って転職活動をすべきだったのだ。


OJT先でエイリアンに会い、とうとう心療内科に通うことになる。


もちろん、本物のエイリアンではない。


わたしは、理解不能な言動を取る人に対しても、「どうしてそういう考えをするんだろう」と理解しようと無駄な努力をしてしまう。

人間、合う、合わないがあり、全員のことを理解するのは不可能なのである。

なので、人じゃなく、エイリアンだから、理解できないんだと思うようにしている。

(そういえば、悪口ばかり言う人を、魔界人だと思えと言う、美輪明宏さんのお話を聞いたとき、妙に納得した)


転職先は、事務員が一人という環境だった。OJT後、本配属先に異動するというシステムだったので、仕事の内容は、全て一人の人に聞くことになっていた。


その人が、とにかく人としてどうなんだと言う行動ばかりだった。

まず、挨拶をしない。

(まぁ、返ってこないけど、わたしは毎日笑顔で挨拶しまくった笑)

わたしには、ツンケンしているが、男性スタッフに対する態度は違う。

疑問点を質問するとめんどくさそう。

その他にも、こちらへの返答ひとつひとつに棘がある。


教え方に関しても、流れではなく、唐突に引き継ぎをしてくるので、メモを取り、分からないところは積極的に質問していたが、点と線が繋がらず、理解できない。


2週間我慢して通勤していたが、ついに出勤できなくなった。

今までの人生の中で、一度も考えたこともなかった、バックれが頭の中に浮かんだ。


でも、かろうじて、社会人として、人としての考えは残っていたので、その日は体調不良を理由に休み、人事へ状況を話して、退職させて欲しいと伝えた。

人事の人は、とても残念がっていたけれど、了承してくれた。


そして、見るにみかねた母親が、近隣の心療内科を探して予約を取ってくれた。

心の病院は、敷居が高いのと抗鬱薬の依存性とかをネットで見ていたので、躊躇していたが、このままでは何も変わらないと思い、意を決して行くとこにした。


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