第5話二人の信頼の強さ

「春子が、マンションでちょうど良かった。隣近所を気にせずに二人で住める」

「えーっ。6畳一間に二人で住むの」

「十分だよ」


「同じ英文学科の友達は何か言ってるかい」

「そりゃあ、噂にはなってると思うけど、面と向かっては何も言ってこないわ」

「親しい友達はどう」

「気を使って何も言わないし、今までどおりにしてくれている」


「こう言うときに悪く言われるのは、女の方だからさ、心配で」

「ありがとう、私はだいじょうぶよ、何があったって負けないわ」


「僕の気持ちにこたえてくれて、ありがとう」

「いいえ、こちらの方こそ、本当の愛を教えてくれて、ありがとう」

「本当の愛って深いものだなあ」

「ええ、本当の愛って、二人の静かな信頼関係の上に成り立つものなのね」


「これから二人で助け合って生きて行こう」

「明るい未来に向かってまっしぐらに進んで行きましょう」

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彼の友達と恋人になってしまいました 尾形昭 @kunio33

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