もうちょっと深く分析してみよう!

感想を分析して、自分の強みを知ろう!

今回から、また分析の手順を紹介していきます。


これからは「マニュアルを読まない人のためのマニュアル」で紹介した手順の応用になります。


なので新しく覚えるというよりかは、

「応用すればこういうこともできる!」

ということが主になります。



まずは感想を分析してみましょう。


カクヨムの場合、

読者から寄せられる感想は、


・おすすめレビュー

・応援コメント

の二種類があります。



これらをコピペして、エクセルファイルを作成します。

ただし、レビューと応援コメントは別々のファイルで作ることを推奨します。


なぜなら、


レビュー:長文で作品全体の印象を話す

応援コメント:短文でそのエピソードの印象を話す

という傾向があるからです。


感想は感想でも、性質が違うんですね。

なので別々にしておくのがオススメです。



応援コメントの場合は、第何話についた感想なのか、

小説の時と同じく「エピソード」として記入しておきましょう。


あとレビューでも応援コメントでも、

感想を書いてくれた人が誰なのか記入してもよいかもしれません。

「作者名」の代わりに「レビュワー」って感じでしょうか。


でも私はこの「レビュワー」を利用して分析したことはないので、

面倒だったら省いても良い気が凄くしますね。



エクセルファイルを作ったら、

例によって前処理を行います。

今回も「その他」の品詞は抽出しない設定でOKです。


それから分析に入るのですが、

ここで一旦、応援コメントについての説明をしておきますね。



カクヨムでは、エピソードごとに感想を送れる「応援コメント」というシステムがあります。


第一話を読んだら第一話に向けての感想を送り、

その後、第二話を読んだらまたそこで第二話への感想を送る、

ということができます。


計量テキスト分析をするようになってからは、このシステムに感謝するばかりです。


エピソードごとに感想がつくということは、


・対応分析で各エピソードの比較ができる

・クロス集計で折れ線グラフを作れる

ってことです。


分析をするための素材として、非常に優秀です。

ぜひ他の小説投稿サイトでも真似をしてほしいシステムですね。



では分析に戻りましょう。


まず、おすすめレビューから調べてみます。

こっちの方がシンプルですからね。


こちらは、抽出語リストでたくさん使われている語を見てみましょう。

主に名詞や形容詞に注目ですかね。


キャラクター名であったり、

「青春」とか「バトル」とかの作品の一要素、

などが上位に来ているかもしれません。


たくさん使われている

≒多くの読者が同じことを思っている


と推測できます。


なので、抽出語リストで上位にある語を見ていって、

自分の小説の強みを探してみましょう。



気になる語をリストから見つけたら、

その語をクリックします。


するとKWICコンコーダンスというウィンドウが開き、

その語を使用している文章の一覧を見ることが可能です。


一覧に表示されている文章をダブルクリックすると、

その文章を新しいウィンドウで見られます。



KWICコンコーダンスのウィンドウの下部には、

「表示単位」という項目があります。

そこを「H5」に設定しておきましょう。


そうすれば、ダブルクリックした時に感想の全文が表示されるはずです。


全文を読んでみることで、

どのように褒められているかを確認できます。


もしかしたら褒めているわけではなく、

ただどんな小説か説明しているだけかもしれません。


なので「本当に褒めているのか?」をチェックした方が良いわけですね。



まとめると、


手順1・気になる語を見つける

手順2・その語を使用している感想を読む

という作業を繰り返します。


これをしていくことで、

自分の小説のどこを読者が面白がっているのか、

把握できます。



私の小説の場合、

「掛け合い」という言葉が多くありました。


実際にどう使われているのか確認してみると、

「登場人物のコメディ調の会話が魅力的だった」

というような文脈で「掛け合い」は使われています。


そうとわかれば、今後の小説でもコメディをやるぞ、

と方針が立つわけですね。



それでは次回は応援コメントを分析します!

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