第三話 ドブネズミで……バタフライ《前》
(前書き)いつも冗長な書き方のせいで、みなさまには多大なごめいわくをおかけしております。重ねて、今回は書きたいことが次々浮かんできてしまった結果、予想を上回る分量になってしまったので、前・中・後に分けさせていただきました。
―――――
私は生涯この”
そんな私がここ最近に
雨のにおいがする午前8時の学校正門前、家のほうから歩いて来た私と、駅のほうから歩いて来たさなっちゃん、カミカミは当然のようにそこで出会うことになりました。
「おはよう……」
私のあいさつはいつになく元気なさげに聞こえたでしょう。二人は顔を見合わせて、なんだろうと考え込みました。
するとさなっちゃん、トレードマークの
「また自爆したねー」
「うん……」
カミカミはというと落ち着き
「なんかさ、カラオケ行った次の日って、顔合わせるの恥ずかしいよねー?」
「ね、なんでだろうね」
返事をして視線を送ると、カミカミは急に無機質な表情になっていました。「……なんか、今日ヘンだぞ」さなっちゃんが空気を察したみたいでした。
「いつからマジメになったんだ? 自分という人間を考えてみろ、そうだ、お前はクソカスギャグしかできない。あたしもカミカミもバカしかできない。いいな?」
「さなっちゃん、ちょっと静かにして?」
「あのね……もし、私が例の
しばらく、校門前での時間が静止したみたいに感じたのです。
やっぱり、
「いたっ」
大げさに声が出ましたけど、そんなに痛いこともありませんでした。
でも、ふってきたものが目の前の友だちたちの空手チョップ(というか
「じゃあ、ユキちゃん、これからはしちゃだめだよー?」
「何かあってからじゃ遅いからな。もうあそこには近づくんじゃないぞ」
すなおに笑顔を作って、二人はそういってくれたのです。私はさいしょ返すべき言葉が見当たらずあせりました。でも、なんだか、そんなのいらないかなって思えてきたんです。そのまま私たちは三人で校舎に向かって歩き始めていました。
「(二人には
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