第26話 侍女(ルーイとミヤミ)について

第26話 城のお風呂と乙女心

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885843307/episodes/1177354054885857215


 序盤からお城へ到着するまで、ほぼノンストップだったリアナ。

 ここでお風呂に入って、ほっと一息つきつつ、抜け目なく侍女たちから情報収集したり、実はあるアイデアも思いついていたり……そういう回。


 第一部は特に、Webに連載するという形式をほとんど意識していなかったので、「ちょっと息抜き回」とか、キャラクターのかけあいを読者に楽しんでもらうようなお話は用意されていない。すべてプロット上必要な話を、ぎっちぎちに詰めてある。(それがよいのかどうかはともかく……)


 このお風呂回も、リアナには「侍女から情報収集する」目的があるし、読む人にもこれまでのお話を振り返って整理できるようなエピソードを目的として書いた。ただ、第一部のことだけ考えると、ここで侍女たちが出てくる必要はあんまりなくて……?


 改稿では、後半の陰謀編のプロットがちょっと弱いのが、前から気にかかっている。(改稿スピードが落ちている理由)リアナが王位につくのを阻む障害が必要なのだけど、悪役たちの動きにちょっとまとまりがないというか……後半は、子供たちを取り戻すべくケイエに戻るというイベントがメインになっていて、「王都陰謀編」と自分で書いているが、陰謀のインパクトが薄いんだよな。


 ともあれ、裏話。

 侍女ルーイとミヤミは、最初期のプロットでのハートレスにあたる「無性者」として出す予定だったキャラクター。なので、当初は性別不詳の子どもっぽい小姓たちだった。設定の変更にともなって二人とも、フィルが選んだハートレスの護衛兼侍女ということになった。(ルーイは違うことが二部でわかるが、ひとまずはそう思ってもらえれば)

 もちろん四部のお話はぜんぜん考えていなかったので、二人の名前はもうちょっとかわいくしてあげればよかったなぁと思っている。


 ルーイは愛想がよくて口八丁手八丁な女の子。かよわく見えてもしたたかで、欲しいものはちゃっかり手に入れる、というような。周りの女の子の髪の毛をやってあげたり、お菓子をもらってきて配ったり、そういうお姉さん気質もある。

 ミヤミは任務に忠実で、それ以外は生活力に欠ける女忍者みたいな子。侍女としての能力がとても低い。ルーイになついている。体格が小柄で戦闘に向かず、武器はナイフのみ。ハートレスの男たち同様、よく「こいつを倒す方法」みたいな妄想で頭をいっぱいにしている。

 二人ともフィルに拾われたので、フィル大好き。


 ハートレスたちの部隊は戦後解散してしまったので、そこから物語の開始時点までのフィルは大陸各地を放浪していたことになっている。そのなかで、古き良き西部劇のガンマンのごとく、悪政と戦ったりかよわき市民を救ったり、引きとめる美少女を振りきってまた旅に出たり、していたのだ。たぶん。


 今読んでも、あんまりキャラがぶれていないので、二人はこのまま。

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