第11話 継承権をわかりやすく匂わせたい回

第11話 悲しい別れ

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885843307/episodes/1177354054885848805


 デイミオンとフィルが合流、里の襲撃について推測する。また、フィルはリアナをデイに見せ、彼女が王位継承者かどうかを確認する。


 田舎に住む素朴な少女が、実は王位継承者で、青年たちは彼女を王として迎えに来た――という筋は、とくに珍しいものではないので、読む人に想像してもらうのは難しくないと思う。ただ、『王家というものはなく、〈血のばい〉によって本人と次の継承者にだけ、王であることがわかる』というルールが特殊だ。


 あとがきでも書いたように、この『領主・王の死によって継承権が次の者にうつる』という設定自体はパトリシア・マキリップ『イリスの竪琴』から着想を得ているので、まったくオリジナルの設定ではない。

 しかし、それが『ひとつの家』ではなく、『いくつかの家からランダムに』というのが、分かりづらいルール。


 なので、のちにまたデイミオンが詳しく説明する回があるが、ここでもなるべく出しておいた。


 デイミオンは彼女がいなければ自分が王になれる、とここで匂わせている。

 味方のように見えたフィルにも、『なぜタイミングよく彼女を助けに現れたのか』という疑問が残る。(デイが指摘する)


 どちらも一筋縄では行かなさそうだな、ヒロインは大丈夫かな、と感じてもらえれば成功。

(と偉そうに言いつつ、やっぱりわかりづらい箇所が多かった。ちょこちょこ説明的なセリフをつけくわえた。あと、肝心のデイミオンが長衣ルクヴァを着ている描写がなかった! 鎧とか着とる。びゃー。あわてて書きかえました)


 ここで波乱の第一章が終わり。

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