第6話 措置入院2

部屋の外には出られない。

これはこれで苦行だった。


私は毎日主治医に、前日の自分の状態と私見を述べた。

暴言も暴力もなくなった。

それは拘束による荒療治からだったが、このさいどうでもよかった。


その甲斐あって、部屋から出られる時間ができた。

没収されていた荷物も返ってきた。

恋人と連絡も自由に取れるようになった。


今だから思う。

入院なんで二度とごめんだ。

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