ゲームレビューの1つ目に「新桃太郎伝説」を持ってくる人間に悪人はいない

 そうかな。ド悪人かもしれない。逆に。数ある「Xな人間に悪人はいない」の中でも信頼度は低いが、でも俺はそう信じたいと思うよ。
 で、小説、エッセイ、そうしたもののレビューに、作者の人格というのは原則的に無関係である。無関係……でいいんですよね。でもなんか、稀代の大殺人鬼が書いた本とかちょっと読みたいって思うような気もしますよね。一方で、なんか日ごろからダイエットをするんだ俺はみたいなことをめちゃくちゃ言いながら全然実行してない人間が書いた、努力する人間の、人間賛歌の物語って読みたいですか? いやまあお話と人格は別。それはそう。その通りなんだけど、でもじゃあダイエットするんだ俺はみたいなところは見えないところで話せよなって感じになる。そうだよなあ。良かったぜ、人間賛歌みたい物語を書いていなくてな。

 えーっとレビューでしたよね。だからそのー、これはちょっと難しいところで、俺には圧倒的「1話目新桃太郎伝説補正」が入ってるんですよね。そのことによって作者を信頼し、架空の人格を想定して、これはめちゃくちゃいい人間が書いたゲームレビュー、だから信用して読むよって思って読んでいる。そんで面白いなーと思っている。さあこれは作者の人格から完全に解き放たれた忌憚のないレビューと言えるであろうか? 俺には判断できません。だから「1話目新桃太郎伝説」補正を受けない皆さんは、ぜひ虚心坦懐に読んでその評価をしてほしいなって思いますね。

 ただ一つだけ言えることは、その信頼・信用は決して裏切られてないよということです。スーパーマリオRPGのほかはほとんど知らないゲームだったんですけど、普通に面白かったです。まあ世代が合うんだよな。と言ってしまうと身も蓋もないが。2020年現在30~40代の人は合うんじゃあないですか。

 もっと若い? ガキは帰ってサイバーパンク2077でもやってろ。な。で、2040年くらいにレトロゲームレビューエッセイでFall guysの思い出を書け。まあ、そこまでカクヨムがあったら読みに行くから、その参考に読んどいてもいいんじゃないですか?