第41話 救える者

 1機、数十億の戦闘機を購入する国。

 なんのために?


 戦争を放棄している国に戦闘機がいるのか?

『軍備』『軍事予算』

 自衛隊は軍隊ではないと言いながら、軍隊だと国が公言している。


 そのお金で救われる命もあるだろうに…

 長寿を喜びながら、自死の増加を止められずにいる。


 正社員という安定を捨てた今、私は、その日暮らしを続けている。

 行き詰れば、死が足元で口を開く…


 その金を私に寄こせとは言わない。


 だが…回すべき場所を変えることは出来ないのだろうか?

 国交の問題もある。

 買わなければならない事情もあるのだろう。


 国民を護るための金

 それは『軍備』なのだろうか?


 国民は守られているのだろうか…

 国民を犠牲にしているのは他国なのだろうか?


 戦闘機を見て、はしゃぐ芸人を観て、私は情けないような気持ちになった。

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