第13話 ハロウィンパーティー

 私のクラスはハロウィンに向け、クラス皆んなでハロウィンパーティーをする事となった。そこで私はハロウィンパーティーを何処どこで行うか、皆んなに相談したのだ。クラス代表の田中やサトミも、ハロウィンの会場を探すのを手伝ってくれた。


 しかし私の学校の最寄り駅で有る渋谷駅周辺はすでに予約済みで、会場をさえる事が出来なかったのだ。そうしてるあいだにも、ハロウィンの10月31日が近づいて来た。私は自分からクラスメイトにハロウィンパーティーの話を持ち掛けたので、何とか会場をさえようと必死になっていた。


 夕方、学校から私が家に帰宅すると、何時いつもの様に愛犬で有るベスの散歩へと私は出掛けたのだ。そしてしばらく歩いていると、こんな言葉を掛けられた。

「もしかして、渋谷高校のハイジかな?」


 話し掛けて来たのは、小型犬を散歩させて居るおじいさんであった。私はそのおじいさんにこう言った。

「あっ。もしかして、文化祭の劇を観に来たんですか?」


 そう言うと、おじいさんはうれしそうに私にこう答えたのだ。

「いやぁ。なかなかの名演技だったよ、ハイジ…」


 私にはおじいさんが私のクラスの劇、『アルプスの少女ハイジ』を観に来たと言う事がわかった。そしてダメ元でこうたずねたのだ。

「ハロウィンパーティーの会場を探してるんです。でも、会場が見つからなくて…」


 私がそう言うと、おじいさんはしばらく考える様子を私に見せたのであった。


つづく…

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る