異界から来た少年よ、皇国の御為自分の為、おのが弱さを討ち払え!

この物語の主人公は現代日本の片田舎に住む少年。名を音無と言う人物である。彼は同級生と歓談したり山を越えて買い物に行ったりする何の変哲も無い少年。
しかし彼は、ひょんな事から19世紀末の日本、それも魁魔と呼ばれる化け物が跳梁跋扈し、旧幕府勢力が東を支配する異世界に転移してしまう。何の能力も武器も無く、また大した膂力も無い彼は、出くわした魁魔に殺されかけ、辛くも現地の軍人達に助けられる。軍営に連行された音無は、自分を取り巻く環境や自分の無力さを痛感する。
しかしこの物語は、それだけでは終わらない。音無は無力である、無力であるからこそ強さがある。彼は自分に出来る事を自覚し、それを自らの強さへと変えていく。決して根拠の無い自信では無い。けだし彼自身の心が彼の強さの礎となるのだ。
この世界では八百万の神が敵となり、皇国へ凄まじい禍をもたらす。そして旭皇という異界日本の主に逆らう旧勢力、そして国外では中華が虎視眈々と皇国を狙う…まさに内憂外患の世界である。これら艱難辛苦を乗り越えたその先に、音無は一体何を見るのか⁉

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