鈍足連載中

かがり町だより/宮の湯

皆の衆、おいでませ、宮の湯 ♨(一、飛び込み禁止)


その① 【本日の診療は終了しました 鬼頭医院】



▼ 本日最後の患者を見送って、クリニックの締め作業をはじめる鬼頭医院助手、森屋くん。


鬼頭「森屋くん、お疲れ様です。患者さんは……」

森屋「お疲れ様です、先生。すべてお帰りになりましたよ」


鬼頭「アー……、しんど」


森屋「何か淹れましょうか?」

鬼頭「いいよ……また時間外・・・になっちまうし、今日こそ早く帰んな」

森屋「大丈夫ですよ、僕のほうの仕事まだ残ってますし」

鬼頭「明日やれよっ!」

森屋「明日は明日の仕事がありますので……」


▼ さらりとかわし、鬼頭医院 ひみつのおやつ棚を開く、森屋くん。


鬼頭「……お。桃園酒造の甘酒、はっけん!」

森屋「甘酒にします? 温めますから、待ってて下さい」

鬼頭「今日寒いもんもなー……(ぬくぬく)」

森屋「先生、寒がりですからね……(ぬくぬく)」


鬼頭「Σはっ! ヤメロ、そうやっていつも帰れなくなるんだよッ」


森屋「僕のせいですか、」

鬼頭「イ、イヤそうじゃなくて……(泳ぐ目線)……つーか、うまいなコレ!」

森屋「高級なほうです、……先生好きかなって」


鬼頭「エ? うん、好き」



**(ノ□_□-)_🍶 ψ(*`▽´*ψ🌸{もういい、今日も泊りだ!




その② 【町を徘徊する……急患?】



藤田父「ふにゃ! 鬼頭医院から、あまくて、いい香りぃ」


▼ こんこん。(ノック・オン✧)


藤田父「あのごめんくださぁ~い、お恵み、くださぁ~い」


▼ こんこん。こんこん、こん。(ふじたの連打)


鬼頭「チッ……ふじたのおっさん、もう嗅ぎつけて来やがった」

森屋「戸締りは厳重にしましたから、安心して下さい」

鬼頭「ほんっとキタローのせいでウチ、防犯費用かさむよな」


森屋「はい……(ネコム)」


▼ こんこん。こんこんこんこーん、こんこん。(×∞)


鬼頭「ウルセェウルセェ! 通報しろ森屋ッ!」

森屋「せ、先生……藤田さんくらいで通報しては、ご近所に迷惑が」

鬼頭「じゃあ、先生が、おっさん黙らせて、きマース――……オイゴラァ、アアゴルァ、藤田ァ!」



▼ 数分後。



藤田父「わ~い。甘酒ご馳走様ねぇ」


森屋「先生……」

鬼頭「だって、三日間ロクに喰ってねぇって……」


藤田父「ごめんねぇモリノモリくん。鬼頭くんとの ふれあい時間をどうにも、お邪魔しちゃったみたいだねぇ」


森屋「ふれあい……」

鬼頭「どうぶつえんかよ」


藤田父「ふにゃ。そうだそうだ、今日は 手もち・・・ があるんだぁ……(ガサゴソ)……これ、甘酒のお礼に、あげるねぇ~」


森屋「え……なんですか?」

鬼頭「ぐっしゃぐっしゃの……紙幣? んな訳ねーかwブハッ」


▼ かがり町の古銭湯【宮の湯】回数券


森屋「宮の湯の、入浴券ですよ! これ持っていけば無料で入れるそうです」

鬼頭「へー……風呂屋か。いいじゃん、ひとっぷろ浴びにいこうぜ、森屋!」

森屋「お断りします」

鬼頭「エ、ナンデ!」

森屋「いえ、僕……ひとと同じ湯ぶねに浸かれなくて」

鬼頭「おまえ潔癖症だもんな……つれねーなァ」

森屋「すみません……」

鬼頭「今さらテレやがって」

森屋「すみません……」

鬼頭「あのさ、客が……誰もいなきゃOK?」

森屋「すみません……え、あ……いや……う……いや~……それは」

鬼頭「なにもシナイから✧ ギャハハハ」


藤田父「あれ精ちゃぁん、従業員へのハラハラじゃないの?」


▼ ふじたの翻訳 {セクハラ


鬼頭「Σ何ィ!」

森屋「セクハラです」

鬼頭「Σえ、“風呂いこうぜ!”って、セクハラなのかよ、こえー」

森屋「その後ですよ、もう完全アウトです先生」

鬼頭「じゃあいいよ、ひとりで行くッ!」

森屋「せ、先生あの……」

鬼頭「何だよウルセェ!」

森屋「ごはん……作って、まってます」

鬼頭「あ……そう? じゃあいろいろ準備しとけ・・・・・・・・・よ森屋ァ」

森屋「!」

鬼頭「じゃ、逝ってきマース。ついでに奇太郎、そとに捨ててきマース!」


藤田父「ふにゃあ!」


▼ かがり商店街のはずれにある、宮の湯へいこう!





※皆様、安心してください【別のページ】へ、続く!





ψ(*`▽´*)_ (´◕ ω ◕`)ノシ{またね~ |wФ)ฅ✧

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