おまけのたまご祭り

さいごのおまけ🍳




おまけ 【こなまのたまご祭り】


――その頃、かがり町の粉間家では



こなま「たまご! たまご!」


粉間父「めろんは、たまご食べたいのかな?」

粉間母「ほらァ、近所のお兄ちゃんたちの真似してるのよ」

粉間兄「めろんちゃん泣きそう~! たまご♡」


必死にたまごを訴える・こなま「たまご、たまごぉ!(泣)」



▼ その後たまごを食べるまで続く

  かがり町最後の たまご病患者、粉間めろん



 こなまのたまご祭り・完



藤田藤田藤田 藤田藤田藤田 藤田藤田藤田 藤田藤田粉間




エピローグ 【篠塚家のたまご祭り】



ふじたの図鑑 『ふじた奇列』


 この、かがりの地とは。長い長い歴史の間に何度も滅んでいるという『ふじたの説』があります。一度栄えて滅ぼされ、二度栄えてはまた滅ぼされ。その繰り返し繰り返しです。……(中略)……ふじたとは星を見つめて読み解きます。そして夜ごと空の彼方と語らいます。しかし、あまりにもつよすぎるふじたの呼びかけは、夜空の星々を混乱させてしまいます。混乱が異変となり、あるていどの不思議事件の起きた時、それは空から飛来し、瞬く間に、行なわれるというのです。

 但しその世に、究極につよいふじたが存在すれば、その世の滅亡は、免れます。


わおー(※ふじたの感想)




――翌日、日曜日(たまごの日)



鷹史「篠塚家のイースター! たまごパーティーはじまりはじまり~!」


▼ ぱちぱち(一同拍手)


しのぶ「わあ… オムライス」

鷹 史「いっぱい食べてね、忍♡ でもまだ、あんまり大きくならないでね♡」


しのぶ「うちの洋食って、きちょう……」

鷹 史「泣ける……。忍のために、まだまだ卵料理頑張っちゃうぞ♡」


ほんとに呼んでなくても来た・ふじ田「わーい」



鬼 頭「お疲れゴリラ(※レモンサワー)」

厳 蔵「お疲れ様くそ中年(※瓶ビール)」

鬼 頭「しかし。ふじた山って初めて入ったが、ただただ森、だったな」

厳 蔵「いや~。ふじた山とは意外でした、ただっ広い森、でしたから」

鬼 頭「もっとやばい場所かと思ってたぜ。巨大な化け物とか、」

厳 蔵「巨大な植物とか、」

鬼 頭「いると思ってたよな!」

厳 蔵「いると思ってました!」


鬼頭・厳蔵「だ~……つまんね~!」


ふじ田「Σしょっく!」


森 屋「たまご病とは、結局何だったんですかね」

こだま「一種の集団心理なのでしょうか。もしくは、かがり町の奇病か」


ふじ田「たまご食べたくなる病気だよー」


鬼 頭「あと、かがり町上空だぜ。UFO騒動な!」

厳 蔵「いつの間にかいて、いつの間に去ってましたね」

森 屋「先生、あれって本当にUFOだったのでしょうか」

鬼 頭「知るかボケェ」

こだま「それ都心では、話題にすらなっていないのです」


ふじ田「Σそうなんだー」



鷹史「ハイ注目~!」



<本日限定! タカシの★たまごの日Spランチ>


ミモザなアボカドサラダ、ずっしりだし巻き卵、たまごスープ、忍のリクエスト・オムライス、藤田対策・山盛りフライドポテト、海鮮手巻き寿司(本日のメイン)、きんぴら(定番)、ひじき(定番)、食後のおまけ・エッグタルト(やや失敗)、チョコバナナクレープ(余りもの作品)、ねこりんご。

みんなにお土産・たまごサンド、イースターエッグ(稀に へのへのもへじ)。



しのぶ「わぁ……!」


鬼 頭「たまご。でかした鷹史(……プリンなし↓)」

厳 蔵「たまご。鷹史さん!!(……結婚したい↑)」

森 屋「たまご。噂通りのもの凄い量!」

こだま「たまご。果たしてこだま、ここに居てもよいのでしょうか~」


ふじ田「わーい! いただきまーす」


しのぶ「……」

鬼 頭「……」

厳 蔵「……」

森 屋「……」

こだま「……」


▼ たまご料理を見つめて首を傾げる、一同


しのぶ「なにか、記おくが、ぬけてる気がする」

鬼 頭「何だこの、たまごにウンザリする気持ちは」

厳 蔵「鷹史さんのご馳走は素晴らしいんですが!」

鷹 史「イヤわかる。俺も、たまごにモヤっとしてんだわ」


ふじ田「……」


こだま「こだまも、モヤモヤしています。週明けは、授業参観、懇談会、家庭訪問と続きます。胃が痛いのです」


鷹 史「たまご先生って、担任じゃん。篠塚家に来るの初めて?」

こだま「そうなのです。いまだ訪問できていませんでした。篠塚さんは、参観日もいらしてませんねぇ」


鷹 史「Σう゛」

こだま「今回のご都合はいかがでしょう……忍くんも親御さんに来てほしいと思うのですが」


しのぶ「――え?(もぐもぐ)」


▼ じっ(忍に集まる視線)



鷹 史「ねぇ忍、いいかな?」

しのぶ「べつにいいですよ?(もぐもぐ)」


鷹 史「Σええっ忍ぅ、ダメって言ったじゃん!」

しのぶ「? 言ってません(もぐもぐ)」


▼ やるせなさにふるふる震える、鷹史


鷹 史「へ、へんな服で来ちゃダメって。幼稚園のとき怒ったじゃん!」


しのぶ「へんなふくを、きてこなければべつにいいです?」


鷹 史「ガーン……おれが、おれが、どんなに忍の学校に行きたかったか」


こだま「そういえば。昨年まではご近所の、こちらの銀髪の方がいらしてましたね」


近所の銀髪の人・鬼頭「説明しよう! 昔、忍のおゆうぎ会に、鷹史がエロ――じゃなくて、ド派手な服を着ていったんだが。スッケスケのピッラピラなシャツ、かつ中心に、どデカくグロいドクロの絵があってだな。幼稚園のガキどもが泣き散らすという、珍事があったんだと(……たぶん、それだけじゃないとは思うがw)」


近所の人・厳蔵「あ~(……たぶん、それだけじゃないとは思う)」


鷹 史「Σむ、無地にするから! ねぇ無地にするから!」

しのぶ「ならいいです」

鷹 史「ΣΣやったぁ!」


こだま先生「では、お待ちしております篠塚さん。とりあえず番号交換いたしましょうか」


鬼 頭「ん?」

厳 蔵「ん?」


鷹 史「ふえ。ケータイ? 昨日どっか落としちまって、すまんセンセイ!」


鬼頭「ん? 何言ってんだ、たまごのセン公?」

厳蔵「ん? 個人的なやりとりはご法度ですよ先生。ほら、教職員はリスク回避」


こだま先生「そうですか。残念なのです」


鷹 史「ケータイ新調しとくんで今度、お店来てな♡」


こだま先生「え? あ、はい……」


鷹 史「おっしゃー!(新規獲得)」


鬼頭「ウッワ(……また常連ふえた)」

厳蔵「ああぁ(……魔性すぎますよ)」


▼ 割烹たかしの、常連たちの苦悩


こだま「ところで。かがり町の “お医者様” でいらしたのですか」

鬼頭「え俺。そう……だけど?」

厳蔵「ハハハ(嘲笑)、ハハハ(爆笑)」

鬼頭「え何。Σ何だ……?」


▼ 戸惑う、鬼頭


鷹史「ああ鬼頭さんね、“夜系” の人じゃないよ★」

鬼頭「違う! 医者!」

厳蔵「ハハハハハハ」


▼ 厳蔵は笑いのどつぼに、はまった



しのぶ「しんくん。今日来れなかった……」


鬼 頭「松雪父が許さなかったんだ。昨夜も相当オカンムリだったしよォ」

厳 蔵「うわ松雪先輩、恐いですからね~」

鬼 頭「ヤローいつかシメる」

厳 蔵「何十年言ってるんですかw 先輩達、仲良いですね~」

鬼 頭「Σ良かねぇよ!」

厳 蔵「あともうひとりの子……ええと、あおばくん、だったかな?」

鷹 史「あ、あの子! えっと、おとなしそうな子!」


しのぶ「あおばくんは……」


▼ 何かひっかかる、忍


しのぶ「……あんまり、しゃべったことない」


鷹 史「そっか。あの子もたまご病だったろ。これを機に仲良くなれるといいな」

しのぶ「なれるかな?」

ふじ田「しのちゃんには! ふじたもいるよ!」

しのぶ「う、うん……知ってる。よろしくね」

ふじ田「おっけー!」



 昨夜。

 別れ際に眩しい笑顔を見せてくれた、あおばくんの姿はありませんでした。おうちの都合で、以前からこの日曜日に、かがり町を去る事が決まってたのです。


 遠く、遠く離れた国外へ。

 それから……数年ののち。

 あおばくんはまた、かがり町へ戻ってくる事になるのですが、


 それはまた、おたのしみ。

 別のおはなし。



しのぶ「ところでふじ田、たまごの日の招待状……いったい何人に配ったの?」

ふじ田「しのちゃん、あおばくん」


森 屋「僕は、奇太郎さんから貰ったよ?」


ふじ田「モリノモリくんもー」

しのぶ「そっか。こなまとか、あげなかったんだ」

ふじ田「こなま? たぶんあげてない……かもー」

しのぶ「Σ “かも”って! ふじ田の “かも” こわい」

ふじ田「かもかもー」


厳 蔵「Σはっ! 鴨南蛮食いてぇ!」


鷹 史「出前取るなら自腹でな。晩飯は厳蔵のおごりだぜ~」




 ふじたのたまご祭り系・おしまい

 

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