第7話 孤独と苦悩

父の死後の事は、あまりにも事が、時間が早く流れすぎて、私は端的にしか覚えていない。


父と母は、たまたま舞台を観に来ていた母と、その舞台の主役の父がお互いに惹かれ合って、お付き合いが始まった。次々、映像の仕事が決まり、すっかり売れっ子になった父は変わらず誠実的で、そこに惹かれ、母は父との結婚を決めた。                                              しかし、俳優という安定しない職業に祖父(母の父)が大反対し、それに母が大反発し縁をきってしまったのだ。


過去を思い出していると、みるみる義父母宅に近付く。


家近くの角を曲がると、心配した義父母が家の前に立って待っていた。                                  怒られると思っていたのに、ただただ抱き締められた。


部屋に戻り、一人で考えごとをしていると、義父母な優しさと、それを拒絶している自分の心との間で葛藤が起きていた。                      ただただ、自分の態度が自分の深層心理に生温かい、居心地の悪さをもたらした。

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Winter Time Paradox @shu-re

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