平坦路、時々、山道…そんなイメージの生活です

 一人称で淡々と進む大学時代に、時偶、急勾配の坂を登り、下り坂を滑り落ちるような小学生時代が挟み込まれているストーリーです。

 難読漢字や言い回しがインテリ然とした雰囲気を出しつつも、年相応の粗暴な理屈を振り回す小学生時代と、行動が変わっている大学生時代が、いいバランスです。

 小学生時代にハラハラし、大学時代にホッとする…それが繰り返されるのは、13万字超の物語も、ジェットコースターのように一気に読み切る事ができます。

 季節が大見出しに書かれているけれど、読んでいく中で、その季節を感じさせられる事がない点に、平坦で、しかしそれが大事だと思える大学生活の印象を受けました。

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