箱庭のような世界にふと紛れ込んでしまった感覚。

出てくるのは、キミとワタシの二人だけ。
キミという二人称の語りに、ワタシという名の人物が関わる。

あえて二人には色がついていない。
性別も背格好も何も説明はない。
だから、顔のない人物が黒いゴミをひたすら拾っているかのようだ。

ある日、現れたワタシによって、日常の均衡が変わる。
それによって、立っているポジションが代わる。

シンクロしているようで、アシンメトリーで
何かの象徴のような、余韻が残る、とても不思議な物語。

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