カクヨムWeb小説短編賞
書き溜めた小説を応募したのは一月。不安と自信が混ざった気持ちで六作品を送り出した。
歓喜の声を上げたのが三月。「玉手箱を開けたとき」「硝子にくるまれて」「ショータイムのはじまり」の三作品が中間選考を通過し、最終選考突破を祈った。
そして、五月。
受賞作は自作の名ではなかった。
むなしくないと言えば嘘になる。うちの子がコミカライズされたらどうなるのか楽しみにしていたからだ。特に「ショータイムのはじまり」は、双子ちゃんの楽しそうな絵が鮮明にイメージできていた。
誰か画力に自信がある人はいないかなぁ。
えっ? 不満はコミカライズだけかって?
うーん。今まで落選した後は一人反省会を開いて、足りないところや審査員の目について思案していたけど。
今回はやりきった感が強いのかもしれない。
高校生のころは中間選考を突破することもできなかった。その悔しさを大学在学中に晴らすことができただけでも、大学で創作論を学んだ成果はある。
まだ羽間慧のページは始まったばかりだ。来年のカクヨムコンで倍の喜びを得るために、挑戦することは山ほどある。
短編連作の長編を完結できる技量を持とう、とか。
一番難しいジャンルであるホラーを書いてみよう、とか。
受賞という目指すべき頂は遠い。その頂に登れることができる人とできない人の違いは何なのか。
そんな難しい宿題に取り組んでみる。
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