焼きながら焦がれ、焼かれながら拒絶する 舌に残る味は……

児童文学の豊かなベースをもち、唯一無二の世界観で魔法少女創作界を独走する「ピクルズジンジャー」さんの作品です。

童話風の短いお話ですが、姫、魔女、焼く―焼かれる、菓子、魔法仕掛けの小鳥といったフレーズからよくもここまで、と思うほど、甘く苦く、心に残酷なときめきが残ります。

個人的に女性同士の愛憎にうっとりきますし(タグの「百合(人による)」を見よ)、小鳥の役割もまたビターで味わい深い。お気に入りの短編になりました。

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