第12話 元号

 本日は令和元年五月一日。

 あちこちで話題になっている元号について、ちょっと書いてみます。

 国王などの代替わりの節目でこよみを改める元号は、現在では世界中で日本だけのようです。唯一の皇統が神話の時代から連綿と伝わっているからこそ、続いている伝統ですね。

 しかし、実生活では不便なこともあり、「西暦なら世界共通だから、元号なんてやめちまえ」なんて声も聞かれます。


 いや、ちょっとまって。


 西暦と言うように、これって西欧を中心としたキリスト教国の標準でしかないんですよね。世の中にはイスラム教国も仏教国もあります。

 イスラム教では「ヒジュラ歴」というのがあり、預言者モハメッドの聖遷ヒジュラを紀元とするようです。しかし、便利だからと西暦に変えようと言う意見と、キリスト教に改宗でもする気かという反対論があるとか。

 そして、仏教国タイやユダヤ教国のイスラエルにも、独自の紀元を持つ暦があります。


 要するに、どの暦も歴史上の誰かの何らかのエピソードを紀元と定めているわけです。となれば、元号も代替わりがあるだけで同じだと言えるでしょう。

 実際には日本にも、神武天皇の即位を紀元とした「皇紀」というのがありますけどね。こちらは代替わりもなく、西暦に六百六十を足すだけなので、換算も簡単です。

 ちなみに今年は皇紀二六七九年。

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